お酒
80種類前後の個性ある日本酒と
素材のうまさにこだわった逸品[部長の名店]
京橋 もと
2019.10.18
銀座の喧騒から少し離れた京橋の風情ある路地裏。なるほど、こういう場所に名店は隠れている。
部長が食通の男性に連れて来てもらったというこの店は、常時80種類前後そろう日本酒と、素材の味わいを存分に生かした料理が魅力。
たとえば日本酒をあまり知らない人でも、利き酒師の店長がなじみやすいものを提案してくれるので安心だ。小さな蔵元のドラマある酒も多く、それだけで話題のきっかけに。接待なら、相手の出身地のお酒をあらかじめオーダーするなどの裏技も可能だ。
一方、若き料理長が提案する料理は、和にこだわらず、中華、フレンチ、イタリアンなど、素材の魅力を最もおいしく伝える逸品。合わせるお酒の味わいの邪魔をしない料理はさすがだ。
メニューは8000円と1万1000円のコースのみ。素材を替えてボリュームは変わらず10皿前後が並ぶ。仕入れによって料理が替わるので、何度訪ねても新鮮だ。
大人だけに許されたぜいたくを堪能できる上質な接待におすすめ。
「アエラスタイルマガジンVOL.44 AUTUMN 2019」より転載
Photograph: Reiko Masutani
Text: Sachiko Ikeno