接待と手土産
「パレスホテル東京」のカレー
すべて実食! 自慢の手土産#44
2020.01.27
ちょっとリッチで意外性のあるホテルのカレー。
高級ホテルで購入する上質な手土産、今週は「パレスホテル東京」のカレーを紹介。ちょっと変化球ではあるが、誰に贈っても本当に評判がいい。しかも、贈ればかなりの確率で感想のフィードバックがある。それだけおいしくて、そしてインパクトがあるのだ。
パレスホテル東京といえば、国有国営ホテルとして1947年に開業した「ホテルテート」を前身とした由緒あるホテル。昔からレストランに定評があり、グルマンたちに愛されてきた。なかでもリニューアル前の旧パレスホテルでカレー専門店として人気を集めていたのが「アイビーハウス」。ランチタイムのみの営業だったが、常にオープン前から行列ができていた。残念ながら現在のパレスホテル東京に店は存在しないが、その味を受け継いだレトルトカレーが地下のペストリーショップ「スイーツ&デリ」で購入できる。かつての名店の味を、自宅で気軽に楽しむことができるというわけだ。
「地鶏チキンカレー」「和牛ビーフカレー」「黒豚ポークカレー」の3種類があり、濃厚でコクのあるワンランクもツーランクも上のレトルトカレーだ。どれもやわらかな大きめの肉がゴロゴロと入って、食べ応えも十分。じっくりと炒めたタマネギにスパイスの溶け込んだつややかなルーが神々しい。辛い物好きの筆者にとっては、辛さは少々控えめだが、うまみがしっかり感じられるリッチな味わいだから、物足りなさはなし。レトルトとは信じがたい、さすがホテルクオリティーだ。
黒のボックスにリボンの付いたパッケージも、上品で手土産にはぴったり。かさばらず、持ち運びしやすい2種類のカレーのセットがおすすめ。レストラン時代に大人気だったチキンも捨てがたいが、個人的には、濃厚な肉の味わいが直球で感じられる黒豚ポークカレーと和牛ビーフカレーの組み合わせがお気に入りだ。
価格的にはちょっと奮発で、自分で購入するには少し覚悟がいるが、だからこそ手土産に最適なのだ。日持ちもするから、好きなときに温めるだけで、歴史を積み重ねてきたパレスホテル東京の味が再現できる。「手土産にレトルトカレー!」という意外性もあり、手土産通のリストにぜひ加えたい逸品だ。
パレスホテル東京 ペストリーショップ「スイーツ&デリ」
東京都千代田区丸の内1-1-1 B1
営業時間/10:00~20:00
定休日/無休
価格/2種詰め合わせギフトセット(黒豚&和牛)4860円など ※価格は税込み
問/03-3211-5315
https://www.palacehoteltokyo.com/restaurants-bars/sweets_deli/
Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Styling:Keiko Katanozaka
Edit & Text:Mayo Morino