お酒
岸谷五朗が綴(つづ)る
男と酒の物語。
2021.10.06
しかし、このままウイルスに押しつぶされてはならない! 仲間好き会話好き人間は、あえて、一人になってみる。
短く貴重になった夜……。人ではなく、私は「酒と戯れる」。自分相手に一日をゆっくりと振り返り、掛け替えの無い友を酒とし、心で会話する。ウイルスを逆手に取り今までできなかった時間を創ってみる。限られた時間を心穏やかに自分と過ごす……。まんざらでもない。こんな時間が人生に登場するとは過去の自分が驚いているだろうが、逆手に取ってこんな貴重な時間をくれたウイルスに感謝してやる。
今夜も「生まれた意味」を何となく思考しながら、焦らずゆっくりと「最高時間」を戯れる。明日も短い夜に代わって、早い朝が一日を長くし充実させてくれるだろう。
ジャケット¥360,000、ポロセーター¥90,000、パンツ¥125,000、ベルト¥108,000、スニーカー¥115,000/すべてブルネロ クチネリ(ブルネロ クチネリ ジャパン03-5276-8300)、時計¥1,264,000/ヴァシュロン・コンスタンタン(ヴァシュロン・コンスタンタン0120-63-1755)
岸谷五朗(きしたに・ごろう)
1964年生まれ。19歳から劇団スーパー・エキセントリック・シアターに在籍し、1993年『月はどっちに出ている』で映画初主演にして多くの映画賞を受賞し高い評価を集め、以降テレビ・映画での活躍度を高める。94年に寺脇康文と演劇ユニット「地球ゴージャス」を結成。出演以外に演出・脚本も手がけ、毎公演ともソールドアウト、2018年の作品『ZEROTOPIA』で動員数100万人を超えた。現在、最新作『The PROM』が公開中!
https://www.chikyugorgeous.jp/the-prom/
歴史が彩るバーでグラスを傾ける
ストーリーが語られる地なら、そこに刻まれた歴史や時間に思いを馳せたい。北大路魯山人の美食倶楽部や、東京ヒルトンホテル時代からいまに至るまで、訪れた多数の著名人のエピソードに彩られる「ザ・キャピトルホテル 東急」。そこでゲストに至福の時を提供するのが「ザ・キャピトル バー」だ。壁に飾られるホテルに訪れた著名なアーティストらの写真を目にすれば、レガシーの偉大さに改めて驚かされる。重厚な雰囲気のなかグラスを手にして、日常から解放される格別なひととき。シガーの用意もある(カウンターは禁煙)。席に通されて一杯目をオーダーした瞬間から、スタッフの行き届いた会話にも癒やされる。
ザ・キャピトル バー
東京都千代田区永田町2-10-3
ザ・キャピトルホテル 東急 4階
電話番号/03-3503-0874(直通)
営業時間/16:00~24:00(L.O. 23:30)
https://www.capitolhoteltokyu.com
※営業時間・営業日が変更になっている場合があります。
Photograph:Yuji Kawata(Riverta Inc.)
Styling:Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.STUDIO)
Hair & Make-up:Yurie Taniguchi
Edit & Text:Haruhiko Ito(Office Cars)