カジュアルウェア
コートの種類を知ると着こなしが楽しくなる!
定番ブランドや特徴、コーディネートを知ろう
2022.09.08(最終更新:2023.09.19)
冬のコーディネートを作るうえで欠かすことのできないアイテムのひとつがコート。素材やシルエットはもちろん、細部のデザイン、防寒性、機能性など、コート選びで重視するポイントは人それぞれです。そんな冬のコーディネートの主役であるコートには、さまざまなルーツや歴史があります。この記事では、主なコート10種類の歴史や特徴、オススメの人気ブランドを紹介します。コート選びで迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
チェスターコート
まずは、世代や性別を問わず高い人気を得ているチェスターコートについて解説します。
歴史、デザイン、素材の特徴
チェスターコートの正式名称は「チェスターフィールドコート」。ルーツは19世紀までさかのぼり、チェスターフィールド伯爵が仕立てて着用したことからブームとなり名付けられました。
チェスターコートは、スーツのような襟元やウエストが絞られたすっきりとしたシルエットで長めの丈が特徴です。ビジネスからフォーマルで着用されるほか、アレンジ次第ではカジュアルシーンでもおしゃれに着こなせます。
本来のチェスターコートはボタンが隠れる「比翼仕立て」ですが、近年ではボタンが表に出たものも多く見られます。チェスターコートに使用される代表的な素材はウールやナイロンなど。TPOに合わせた素材選びをオススメします。
スタイル、コーディネート
チェスターコートが似合うシチュエーションとしてまず挙げられるのはビジネスシーン。スーツとの相性は抜群で、上にさっとはおるだけできちんとした印象になります。もちろん、フォーマルシーンでも活躍します。つやのある上品な生地の物を選べば、クラス感のあるコーディネートに仕上がります。チェスターコートは襟元が大きく開くため、冬場は首にマフラーやストールを巻くことで、着こなしにアクセントが加わります。
カジュアルシーンにチェスターコートを採り入れるのなら、 チェック柄や凹凸のある織りの生地などが好相性。丈が長めでタイトなシルエットなので、インナーやボトムスはコンパクトにまとめるとすっきりしたコーディネートが完成します。
チェスターコートの定番ブランド
TAGLIATORE(タリアトーレ)
タリアトーレは、イタリアの老舗レラリオ社の2代目ピーノ・レラリオによって1998年にスタートしたブランド。絶妙なウエストシェイプで、大人の色気が演出できるシルエットが特徴です。
LARDINI(ラルディーニ)
チェスターコートのブランドとして名前が挙がることの多いラルディーニは、1978年にルイジ・ラルディーニによって立ち上げられました。ラルディーニのチェスターコートはすっきりとしたシンプルなシルエットが特徴で、近年ではリサイクルカシミヤを採用したサステイナブルなものも発表されています。
Paul Smith(ポール・スミス)
1970年に創立されたイギリスのブランド、ポール・スミスのチェスターコートも人気です。遊び心にあふれたチャーミングな要素と上品さを兼ね備えたデザインは、幅広い世代から支持を集めています。
ステンカラーコート
続いてはステンカラーコートの紹介です。こちらもまた、ビジネスシーンを中心に活躍するコート。その歴史やコーディネート、主要ブランドについて見ていきましょう。
歴史、デザイン、素材の特徴
ステンカラーコートは、小ぶりでコンパクトな「ステンカラー」を持つコートを指します。正式名称を「バルマカーンコート」と呼び、スコットランドのバルマカーンで19世紀末ごろから着用されはじめました。シンプルなシルエットや、脇から首元にかけて切り替えがある「ラグランスリーブ」、ボタンが隠れる「比翼仕立て」などが特徴です。
素材はウールやカシミヤ、綿、ナイロンやポリエステルなどがよく使用されます。季節やシチュエーションに応じた素材選びをすることで、コーディネートの強い味方となります。ちなみに、「ステンカラーコート」は日本特有の呼び名です。
スタイル、コーディネート
チェスターコートが活躍する場として挙げられるのは、まずビジネスシーン。装飾の少ないシンプルなデザインはスーツと相性抜群です。マフラーやストールなどをプラスしてもいいアクセントになります。カジュアルに着こなしたい場合は、コートのテイストに合わせたきれいめスタイルがオススメです。
素材は冬用ならウールやカシミヤ、春と秋用なら綿やナイロンなどさらりと着られる一着を選びましょう。
ステンカラーコートの定番ブランド
Brooks Brothers(ブルックス ブラザーズ)
アメリカの有名ブランドで1818年から続くブルックス ブラザーズ。ヘンリー・サンズ・ブルックスによって、ニューヨークの街角からスタートしました。アメリカンスタイルを象徴するブルックス ブラザーズは、落ち着いた大人のスタイルにぜひ採り入れたいブランドです。
AURALEE(オーラリー)
日本発のブランドのオーラリー。2015年に立ち上げられ、「第37回毎日ファッション大賞」ではデザインを手掛ける創立者の岩井良太が新人賞・資生堂奨励賞を獲得するなど、新進気鋭のブランドです。
トレンチコート
次に紹介するのは、ビジネス、カジュアルのどちらでも活躍するアウター、トレンチコートです。老若男女問わず好まれるトレンチコートについて解説します。
歴史、デザイン、素材の特徴
男女問わず人気のベーシックアイテムであるトレンチコートは、第一次世界大戦時に生まれました。イギリス陸軍が塹壕(トレンチ)の中で着る防寒着が原形で、名前もここから取られています。肩の飾り「エポレット」やラグランスリーブ、胸元のガンフラップ、ベルトの「Dリング」など、軍用コートをルーツに持つトレンチコートならではのディティールがちりばめられています。トレンチコートによく使用される素材は、バーバリーが考案した「ギャバジン」という優れた撥水性を持つ生地です。
スタイル、コーディネート
トレンチコートの着こなしのバリエーションはさまざまです。たとえば、腰のベルトをフロントできっちりと締めればシックな印象に。この際ボタンを留めるか、開けるかでも雰囲気が変わります。フロントを開けて中のレイヤードを見せるときは、ベルトを後ろで軽く結ぶのが一般的です。ウエストを絞らずゆるく結べばざっくりとラフな印象に、ウエストを絞って結べばタイトなシルエットになります。
マフラーやストール、帽子といった小物とも相性がいいので、コーディネートに遊び心を入れたい場合はオススメ。また、カジュアルスタイルではフーディーと合わせるのも人気のスタイルです。
トレンチコートの定番ブランド
Aquascutum(アクアスキュータム)
1851年に創業されたイギリスの老舗ブランド、アクアスキュータム。仕立て職人ジョン・エマリーによって、防水加工がされたウール生地が開発されたことでも知られています。アクアスキュータムを代表するアイテムがトレンチコート。洗練を極めたデザインと抜群の機能性が特徴です。
SANYOCOAT(サンヨーコート)
1946年にスタートした日本発のコートブランドがサンヨーコート。三陽商会によるコート専業ブランドで、「伝統と革新」「日本製」「こだわりの品質」をスローガンに上質なものづくりに取り組んでいます。メンテナンスをしつつ長く着られる「100年コート」など、生涯使う逸品を探しているならぜひチェックしておきたいところです。
Hevo(イーヴォ)
2010年にスタートした南イタリア発のブランドがイーヴォ。イタリアの名ブランド、サルトリオを支えたファビオ・ファルセッタをディレクターに起用し、スポーティーでスタイリッシュなアイテムを多数発表しています。
ダッフルコート
温かみのあるデザインで人気のダッフルコートの歴史やスタイルを改めて紹介します。
歴史、デザイン、素材の特徴
ダッフルコートは、ベルギーの漁師が海上の厳しいをしのぐために着用したとされ、梳毛(そもう)織物の産地「デュフェル」から「ダッフルコート」と呼ばれるようになったのがルーツと言われています。ダッフルコートは「トグル(トッグル)」という留め木のボタンやフード、側面にある大きなポケットが特徴です。第二次世界大戦中には軍の防寒着として活躍したほか、フランスの詩人ジャン・コクトーが夜会で着用し注目を集めたことでも知られています。
現在のダッフルコートは、主にカジュアルシーンでの着用がメインです。丈はショートからミドル、ロングまで多種多様。また、生地には目の詰まった厚手のウール地が採用されています。
スタイル、コーディネート
先ほども触れたように、ダッフルコートは主にカジュアルシーンで活躍します。学生から大人まで幅広く好まれており、着こなしもさまざまです。ジーンズやチノパン、足元はブーツ、スニーカーといったカジュアルアイテムと好相性。ボリューム感のあるアイテムなので、ボトムはタイトなものがオススメです。
フロントは全て留めてトグルの存在感をアピールしても、開けてレイヤードスタイルで着用しても、どちらも様になります。ボタンを全て留めた場合には、首元からシャツやネクタイをチラッと見せるのがオススメです。
ダッフルコートの定番ブランド
Gloverall(グローバーオール)
定番のダッフルコートブランドとしてよく知られるグローバーオール。1951年にイギリスで創業されて以来、厳選した素材を用いた高品質なダッフルコートを世に送り出しています。
LONDON TRADITION(ロンドン トラディション)
ロンドン トラディションは2001年に東ロンドンでスタートしたイギリスのブランドです。古きよき英国スタイルと上質な作り、比較的手に入れやすい価格帯が魅力です。
INVERTERE(インバーティア)
1904年にイギリスで創業した老舗コートブランド、インバーティアは世界初のリバーシブルコートを発表したことでも知られています。イギリスの伝統的なヘリンボーンウールをはじめ、素材にこだわって作られた逸品です。
Pコート
Pコートもまた、カジュアルシーン、ビジネスシーン、いずれでも活躍するアウターです。では、Pコートの歴史やスタイルについて、改めて確認してみましょう。
歴史、デザイン、素材の特徴
Pコートはダッフルコートと同じく海上で重宝されていた防寒着がルーツです。19世紀前半には、イギリス海軍の軍用コートとして用いられていました。フロントには6つ、または8つのボタンが2列に並んでいます。左右どちらを上にしても着られるリーファーフロント(両前合わせ)で、風向きに合わせて合わせを変えられるのが特徴です。
裾は短めで動きやすく、大きめのマフポケットは手を温めやすいように作られています。また、ボタンには錨のマークがついているものもあります。素材には厚手のウールやカシミヤが使われるのが一般的です。
スタイル、コーディネート
ビジネスシーンでPコートを着用する場合は、中に着たスーツが裾から出さないよう、丈が長めのデザインを選びましょう。生地も落ち着いた色みの、上質さを感じさせるものがオススメ。
また、カジュアルシーンでもPコートは人気の高いアウターです。ボトムはデニムはもちろん、ミリタリーパンツやワークパンツとも相性は抜群です。ほかのコートと同様に、首元が寂しい場合はマフラーやストールでほどよいアクセントを加えましょう。
Pコートの定番ブランド
SCHOTT(ショット)
ショットは1913年から続くアメリカの老舗ブランドです。現在のライダースジャケットに通じるデザインを発表し、ミュージシャンをはじめ多くの人に支持されています。ショットのPコートもまた、定番人気アイテムのひとつ。ややタイトで美しいシルエットが特徴です。
FIDELITY(フィデリティ)
フィデリティはアメリカのボストンを拠点に1941年にスタートしたブランドです。海軍のための衣類を作っていたことから、Pコートなどのアウターも機能性、防寒性に優れたラインアップになっています。
SEALUP(シーラップ)
1935年にミラノで立ち上げられたファクトリーブランドのシーラップ。イギリスをはじめとする数々の名ブランドから指名される確かな品質が特徴です。
アルスターコート
クラシックなデザインが魅力のアルスターコート。どのような歴史を有するコートなのでしょうか。
歴史、デザイン、素材の特徴
アルスターコートの名前は、北アイルランドのウールの産地「アルスター」が由来です。寒さが厳しい地域の旅行用コートとして主に着用されていました。上襟と下襟が均等な「アルスターカラー」は、ダブルスーツよりも緩やかな傾斜が特徴です。元々の丈は長めのコートですが、近年では短めのものも作られています。
アルスターコートはダブルブレストが主流ですが、シングルブレストタイプもあり、それぞれが違った印象を与えます。また、生地にはウールやカシミヤなどがメインに使用されます。
スタイル、コーディネート
アルスターコートが活躍する場は、フォーマルシーンやビジネスシーンです。フロントボタンを留めれば、ウエストがシェイプされた美しいラインが強調されます。フロントを開けて、下に着たジャケットやネクタイを見せてもいいでしょう。体に沿った比較的タイトなシルエットであるものの、特有のデザインや形を際立たせたいのなら、コート以外のアイテムはシックで落ち着いた雰囲気のものがマスト。
カジュアルシーンに採り入れる場合は、柄や素材に遊び心を感じるものを採り入れるのがオススメです。
アルスターコートの定番ブランド
GABRIELE PASINI(ガブリエレ・パジーニ)
イタリアのナポリ生まれのガブリエレ・パジーニは、伝統を継承しながら、トレンドを独自の解釈で表現するオリジナリティーを持ち合わせるブランドです。
DOPPIAA(ドッピア アー)
ドッピア アーは、世界三大テノールに数えられるホセ・カレーラスの息子アルバート・カレーラスによって立ち上げられたブランドです。華やかなイタリアの伝統的なスタイルと上品さを兼ね備えたテイストは、幅広く支持されています。
麻布テーラー
日本でオーダーできるテーラーとして知られる麻布テーラー。気に入った生地と自身のジャストサイズで作られるコートは、まさに一生ものの逸品になるでしょう。
モッズコート
カジュアルシーンで主に見かけるモッズコート。その歴史や定番の着こなしに加え、オススメのブランドについても見ていきます。
歴史・デザイン・素材の特徴
モッズコートの正式名称は「M-51型パーカー」。1950年ごろに、アメリカ軍の野戦向け衣料として使用されていました。「M-51型パーカー」はその後、イギリスを席巻していた「モッズ」と呼ばれる若者たちに注目され、カジュアルウエアとして広まります。
ゆったりとしたシルエットとファー付きのフード、切れ目の入った「フィッシュテール」がモッズコート特有のディティールです。加えて、ジップアップやボタンが隠れる「比翼仕立て」で防寒性にも優れています。
スタイル、コーディネート
モッズコートはカジュアルシーンで主に活躍します。ミリタリーテイストを色濃く残すため、ワイルドなコーディネートと好相性です。パーカーにデニム、足元はスニーカーといった休日のコーディネートにオススメ。また、チノパンやハイゲージニットなど上品なアイテムとも意外と相性がいいのもモッズコートの特徴です。
過ごしやすい季節は足首が見えるテーパードパンツでこなれ感を、冬場はブーツと合わせてもいいでしょう。
モッズコートの定番ブランド
AVIREX(アヴィレックス)
アメリカの空軍に採用されたことでも知られるアヴィレックス。鮮やかなカラーに加え、ピンナップガールやブラッドチケットといった、アメリカンミリタリーならではのディティールでも人気の高いブランドです。
BUZZ RICKSON'S(バズリクソンズ)
アメリカンカジュアルの定番ブランドとして知られるのがバズリクソンズ。ブランド名は、戦争映画の名作『戦う翼』に登場するバズリクソンズ中尉に由来しています。
HOUSTON(ヒューストン)
日本でも、ミリタリーカジュアルの老舗が存在します。代表的なのはヒューストン。1972年に創業し、モッズコートをはじめさまざまなアイテムを発表しています。
ライダースジャケット
ロックやパンクなどのカルチャーを象徴するアウターの代表格がライダースジャケットです。その歴史やオススメの着こなし、定番ブランドを見てみましょう。
歴史、デザイン、素材の特徴
パンクファッションやロックのスタンダードスタイルに欠かせないライダースジャケットは、1970年代、イギリスのストリートファッションを中心に注目を集めました。セックス・ ピストルズなど名だたるパンクバンドのアーティストが着用したことで、広く知られるようになります。
ライダースジャケットは、レザー素材と各所に配置されたジッパーが特徴です。シンプルなデザインのシングルと、ジャケットに似た形のダブルがあります。ハードなスタイルのアウターという印象があるライダースジャケットですが、着こなし次第では上品かつワイルドなコーディネートに仕上げることができるアイテムです。
スタイル、コーディネート
ライダースジャケットを採り入れたカジュアルスタイルで人気なのは、白いカットソーや黒いタイトなボトムと合わせたモノトーンコーディネート。ハードなライダースジャケットのテイストに合わせた、武骨なスタイルが人気です。
ライダースジャケットは一般的には黒が多いアイテムですが、ブランドによってはビビットな色を発表しています。鮮やかな色のライダースジャケットをコーディネートに採り入れる際には、ほかのアイテムの色を抑えてアウターを際立たせましょう。
ライダースジャケットの定番ブランド
EMMETI(エンメティ)
エンメティは、1975年にイタリアでスタートしたアウターブランドです。 エンメティが掲げるのは「エレガンテ・スポルティーヴォ」。スポーティーとエレガントをミックスした独自のスタイルです。
VANSON(バンソン)
バンソンは、アメリカのモーターサイクルレザー製造メーカー。世界各国のバイカーから支持されるブランドです。丈夫さや上質な作りに定評があり、バイカーのみならずファッショ二スタからも注目を浴びています。
JAMES GROSE(ジェームス グロース)
1876年に創業されたイギリスの老舗ブランドであるジェームス グロースは、ライダースジャケットの持つ伝統や歴史を尊重しつつ、現代のスタイルに沿った柔軟なデザインを発表しています。
キルティングジャケット
凹凸の目立つ生地やステッチが特徴のキルティングジャケット。カジュアルウエアに採り入れる際に、どんなコーディネートが合うか迷う人もいるのではないでしょうか。
歴史、デザイン、素材の特徴
キルティングジャケットは、保温性に優れたアウターとして知られています。その考案者はキルティングジャケットの始祖ともいえるラベンハムの創始者。当初は競走馬用のブランケットとして用いられていましたが、愛好家たちの要望で人向けに開発されました。
キルティングジャケットは、特有の凹凸やすっきりとしたシルエットが特徴。軽く動きやすいため、スーツ用のアウターとして好んで着用する人も珍しくありません。素材には、ポリエステルやナイロンなど軽く光沢のある生地が使われています。
スタイル、コーディネート
キルティングジャケットは落ち着いた色みが多いため、ビジネススーツの上にはおる着こなしが人気です。ビジネスシーンで着用する際は、Pコートと同じく丈が長いものがオススメです。
比較的ゆとりのあるシルエットを持つキルティングジャケットは、レイヤードスタイルにも向いています。インナーやニットなどにビビットなカラーアイテムを取り入れる場合は、そのほかの色みを落ち着いたものに統一しましょう。
キルティングジャケットの定番ブランド
LAVENHAM(ラベンハム)
キルティングジャケットの定番ブランドとして真っ先に挙げられるのがラベンハムです。1969年にイギリスでスタートしたラベンハムは、先ほども触れたように、ホースブランケットからキルティングジャケットの開発に至ったブランドです。乗馬愛好家のみならず、世界中のファッショニスタから支持されています。
Barbour(バブア―)
1894年から続くイギリスの老舗ブランド、バブアー。良質なモノづくりへのこだわりで知られるバブアーは、過去にはイギリス王室御用達として認められるなど国内外で高い評価を得ています。
Traditional Weatherwear(トラディショナル ウェザーウェア)
トラディショナル ウェザーウェアは、イギリスの名ブランド、マッキントッシュのカジュアルラインです。レインウエアやキルティングコート、マフラーなどを中心に扱っています。
ダウンジャケット
最後に紹介するアイテムはダウンジャケットです。寒い冬に欠かせないアウターであるダウンジャケットは、どのようなルーツを有するのでしょうか。
歴史、デザイン、素材の特徴
ダウンジャケットの始まりは20世紀前半。アメリカのエディー・バウアーによって、アウトドア向けのアウターとして羽毛を詰めたキルトステッチのジャケットが考案されました。優れた防寒性に加え、軽さ、動きやすさといった機能性の高いアウターとして、アウトドアやスポーツで好んで用いられています。
ダウンジャケットの中わたにはガチョウやアヒルといった水辺の鳥の羽毛を使用。また、外側には一般的にナイロンやポリエステルといった軽く丈夫な素材が使われます。
スタイル、コーディネート
カジュアルな印象が強いダウンジャケットですが、デザインや素材次第ではビジネスシーンでも着用できます。スーツと合わせる場合は着ぶくれしないよう、スッキリしたディテール、かつ落ち着いたカラーを選びましょう。
また、ビジネス向けのステンカラーコートやチェスターコートなどは裏地にダウンが採用されていることがあります。デザインと防寒性を両立させたい人には、こうしたハイブリッドなアウターも選択肢のひとつです。
アウターのなかでもボリューム感のあるダウンジャケットは、全体のバランスをうまく取る必要があります。丈やシルエット、フードの有無でシルエットが大きく変わるので注意しましょう。
ダウンジャケット の定番ブランド
CANADA GOOSE(カナダグース)
カナダのダウンブランド、カナダグースは1957年に繊維工業が盛んなトロントで創業しました。多彩なカラー展開や豊富なサイズで、国内外で年齢を問わず人気の高いブランドです。
WOOLRICH(ウールリッチ)
1830年から続くアメリカの老舗ブランドとして知られるウールリッチ。アラスカなど寒さが特に厳しい地域に向けて開発されたウールリッチのダウンジャケットは、抜群の保温性を誇ります。
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)
1968年にアメリカのサンフランシスコで生まれたザ・ノース・フェイス。アウトドア向けに展開されているものの、ファッショナブルなアイテムとしても注目度の高いブランドです。シンプルながら飽きの来ない洗練されたデザインと、高い機能性が特徴です。
まとめ
この記事では、主なコートの種類やルーツについて解説しました。さまざまなデザインや、コートにまつわる歴史、時代の変遷とともに生まれたブランドなど、それぞれのコートが持つストーリーに触れることで、アイテムへの愛着も増すのではないでしょうか。ぜひコート選びの参考にしてください。