コート

スーツとトレンチコートのメンズコーディネート
トレンチコートを選ぶときのポイントとおすすめブランド

2022.09.28(最終更新:2023.09.13)

スーツとトレンチコートのメンズコーディネート<br>トレンチコートを選ぶときのポイントとおすすめブランド

トレンチコートは、第一次世界大戦時にイギリス陸軍が採用していた軍用コートを起源とする冬の定番コートのひとつです。耐久性や耐水性に優れているのみならず機能性にも優れており、多くのファンの支持を得ています。この記事では、スーツのアウターとしてふさわしいトレンチコートの特徴や選び方のポイント、コーディネート、おすすめのブランドなどを解説します。

目次
  1. トレンチコートとは
    1. トレンチコートの歴史
    2. トレンチコートの特徴
  2. スーツにトレンチコートを着られる時期は春と秋
  3. スーツ用トレンチコートの選び方と注意点
    1. サイズ
    2. 素材
  4. トレンチコートとスーツのコーディネート・おしゃれな着こなし方
    1. ベージュトレンチコート×ネイビースーツのコーディネート
    2. ネイビートレンチコート×ネイビースーツのコーディネート
    3. ネイビートレンチコート×グレースーツコーディネート
    4. 黒トレンチコート×ネイビースーツのコーディネート
    5. 黒トレンチコート×グレースーツのコーディネート
  5. スーツに似合うトレンチコートおすすめブランド
    1. Aquascutum(アクアスキュータム)
    2. Burberry(バーバリー)
    3. GRENFELL(グレンフェル)
    4. MACKINTOSH(マッキントッシュ)
  6. トレンチコートを持ち歩くときのビジネスマナー
    1. トレンチコートで取引先に出かけたときにに脱ぐ場所
    2. トレンチコートを脱いだ時の持ち方
    3. トレンチコートの置き場所
  7. スーツとトレンチコートのコーディネートは色と丈に気をつけよう

まずは、トレンチコートの歴史や特徴、着られる時期など、トレンチコートとはどのようなコートなのかについて解説します。

トレンチコートは、第一次世界大戦時のイギリス軍においてヨーロッパの寒冷地で着るための軍用コートとして開発されたのが始まりだと言われています。トレンチコートのトレンチとは、英語で「Trench」と表記され、堀、溝、塹壕(ざんごう)という意味です。塹壕とは、戦争で敵陣からの銃撃を防ぐために陣地の周辺に掘った穴や溝のことで、イギリス軍が塹壕で着ていたコートであるところからトレンチコートという名で呼ばれるようになりました。

1930年以降は、ファッションブランドのバーバリーやアクアスキュータムによってトレンチコートは男性が着る冬の定番ファッションアイテムとしての地位を確立することとなったのです。その後、トレンチコートは映画のなかで主人たちがかっこよく着用したことから、人気が定着していきました。

1940年代前半~1950年代後半にかけてアメリカのハリウッドで製作されたフィルム・ノワールといわれる犯罪映画のなかで、ハンフリー・ボガートやアラン・ラッドといった名優たちがトレンチコートを着用しています。なかでも、ハンフリー・ボガートが演じた私立探偵のマーロウがトレンチコートを着こなしていた姿はハードボイルドの世界観を表す代名詞ともなっており、人気を博すこととなったのです。映画「ブリット」ではスティーブ・マックイーン、「カサブランカ」ではハンフリー・ボガート、アニメのルパン三世では銭形警部がトレンチコートを着ていたことから、トレンチコートは渋い魅力のある男性が着こなすことができるコートというイメージも定着しています。

その後、トレンチコートの人気は廃れることなく、その伝統的かつ特徴的な形は現代まで継承されつづけているのです。

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トレンチコートは、生地にその最大の特徴があるといっても過言ではありません。もともと第一次世界大戦時に防水性のあるコートが必要とされたことから、トレンチコートには防水性のあるギャバジンと呼ばれる生地が使われています。

ギャバジンは、バーバリーの創始者であるトーマス・バーバリー氏によって1879年に開発され、1888年に特許を取得した生地です。当時一般的にレインコートの生地として使われていたゴム引きの生地は通気性や着心地が悪く、重いというデメリットがありました。それに対して、ギャバジンは撥水性と着心地のよさ、耐久性に優れているメリットがあります。

トーマス・バーバリー氏によって開発されたギャバジンは、撥水加工を施したコットンを用いて綾織りにすることで密度が高く水が染み込みにくくなっているのです。生地は光沢があり手触りが滑らかで高級感があり、ハリがあることから汚れが付きにくくなっています。また、トレンチコートには機能的な数々のディテールが施されているのも特徴です。

肩の部分にあるベルト状のエポレットは、もともと階級バッジをつける目的で取り付けられており、後に銃や双眼鏡、水筒のずり落ち防止としての役割を果たしました。倒れた兵士を救出するときに持ち手としても使われていたといわれています。トレンチコートの袖はラグランスリーブになっており、肩の位置が決まっていないため脱ぎ着がしやすいのも特徴です。

男性用コートの右側にはガンフラップが施されており、もともとはライフル銃での発砲の際に衝撃を避ける目的がありました。襟のボタンをすべて留めると、雨が入りにくくなります。ベルトに縫い込まれたDカンは、手りゅう弾や水筒を吊り下げる目的で付けられていました。現代ではここにものをぶら下げることはないものの、当時の形を忠実に再現するトレンチコートには、いまなおDカンが付けられています。

肩から背中にかけて生地が二重になっている部分は、ストームシールドという名称です。嵐のときでも雨水が浸透しにくくなるように付けられたもので、生地がやや傾斜した状態で縫い付けられていることにより水がしたたり落ちる構造になっています。背中側はウエスト近くまで広範囲にひだ山が突き合わされたインバーテッドプリーツになっており、内側のボタンを外すと生地に余裕が出る構造です。戦地で馬に乗るときに脚を開いても、脚の動きが阻害されないようにする目的で付けられました。

本格的なトレンチコートには、襟の裏にチンストラップと呼ばれる小さいベルトが収納されており、フックで留めた襟を上からカバーすることで雨風の侵入を防ぎます。また、貫通式のポケットが付いており、ベルトや前ボタンを留めた状態でもジャケットやパンツのポケットに入った小物を取り出すことが可能です。貫通式ポケットの先に大容量のポケットが付いている場合、新聞や雑誌などを入れられます。袖口に付けられたアームベルトを締めると、雨風の侵入を防ぐことが可能です。

トレンチコートを着ていても違和感がない季節は、春と秋です。具体的にいうと、春に着る場合は、冬の寒さが少し緩む3月上旬から4月が適しています。秋に着る場合は、10月上旬から11月にかけての時期がちょうどよい季節です。

9月中は朝晩が少し肌寒くなるとはいえ日中はまだ残暑厳しい日もあるため、コートはあまり必要ではありません。10月に入れば気温も下がってくるため、トレンチコートを気持ちよく着られます。トレンチコートを着るときの気温の目安は、最高気温が15度程度のときです。最高気温が20度に近づくとコートは必要ありませんし、10度近くなると厚手のコートが欲しくなります。

春や秋は朝晩と日中の気温差も大きいため、インナーで調節していくことも大切です。なお、ライナーがついている場合やウール素材のトレンチコートであれば、防寒着として冬に着ることもできます。

スーツ用トレンチコートの選び方と注意点

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トレンチコートは、ビジネスシーンで着るコートとしてふさわしい一着です。ここからは、スーツに合うトレンチコートを選ぶときにどのようなポイントに注意すればよいのかを解説します。

トレンチコートを選ぶにあたって、サイズ感はとても大切です。トレンチコートはスーツの上に着用しますが、大きすぎず、小さすぎず、自分にとってジャストフィットのサイズを選ぶことで感じよくきれいに着こなすことができます。トレンチコートを選ぶ際には、自分の肩のサイズに合っているかをチェックしましょう。試着時には、スーツを着用した上からコートをはおってみることもポイントです。

また、ビジネスコートを選ぶ際には丈も重要になります。ロングコートを颯爽とはおる様は決まって見えますが、ロングコートが似合う条件として、ある程度の背の高さが必要です。ロングコートは背が高く脚の長い人が着るとかっこよく決まるのですが、小柄な人が着るとコートが目立ってしまい、コートに着られているように見えてしまいます。背格好に関係なく着こなしやすいのは、ミディアム丈かショート丈のコートです。ミディアム丈やショート丈ならコートを着たときに膝よりも上に裾がくるため、コートの下から脚が見えて軽やかさが出せます。

このほか、トレンチコートを購入する際には、スーツとの長さの兼ね合いもチェックしましょう。コートの下からスーツが見えてしまうと見た目がよくないため、コートの着丈がスーツの着丈よりも長いことがポイントです。スーツの上からトレンチコートを着た際に、スーツの裾よりもコートの裾が5cm程度長いものを選べば、かがんだときにもコートの下からスーツが見えてしまうことがありません。また、コートの袖口からスーツの袖口が見えている状態も美しいとはいえないです。コートの袖の長さがスーツの袖よりも少し長めのものを選びましょう。試着するときに、腕を曲げてみてコートの下からスーツの袖が出ていないかをチェックするといいです。

トレンチコートの定番色は、ベージュ、黒、紺の3色です。ビジネスシーンでスーツに合わせて着る一着目のコートにトレンチコートを考えているなら、黒か紺を選ぶのが無難です。黒か紺ならサイズ展開を含めて選択肢も多いため、困ることはありません。黒も紺もスーツの色とマッチするため、着ていて違和感がないですし、落ち着いた雰囲気を出すことができます。

紺といっても色には幅がありますが、明るめの色ではなくできるだけ濃い、黒に近い色を選ぶことがおすすめです。濃い色のコートを着ると全体的に引き締まった感じになり、細く見えます。なお、黒のコートを選んだ場合、中のスーツも黒に近いものを選んでしまうと重い印象になってしまいがちです。そのため、黒のコートを着る場合は、白のワイシャツや明るめの色のネクタイを合わせたり、少し明るめの色のスーツを着たりして、全体が黒っぽくならないようにするとよいでしょう。

既にほかに濃い色のコートを持っているなら、ベージュのトレンチコートを1着持っておくと、スーツの色に合わせてコーディネートできて便利です。また、ベージュのトレンチコートなら、春先に着ていても重たいイメージにならないため、季節感を損なうことがありません。

トレンチコートは、使われている素材によって性質が異なります。綿100%のコートは保湿性や吸水性に優れており、着ていて暖かいのが特徴です。生地自体に適度な厚みがあり丈夫で耐久性が高いため、秋口から春先まで3シーズン通して着ることができます。長く着られるコートが1着欲しいという人に向いたコートです。ただし、価格が高めなこと、手軽に洗うことが難しくコート自体も重いという特徴も押さえておかねばなりません。

ポリエステルのコートは、手頃な価格で購入でき、濡れてもすぐに乾き、シワになりにくいため扱いやすい特徴があります。手軽な価格でトレンチコートが欲しい人はポリエステル素材のコートを検討してみるといいです。ただし、綿のコートと比べると暖かさの点で劣り、毛玉ができやすい特徴もあります。春先など季節の変わり目の少し肌寒いときに、さっとはおれるコートが欲しい人に向いた素材です。綿の場合でもポリエステルの場合でも、使われている生地にはトレンチコートの特徴ともいえる撥水加工が施されています。そのため、濡れにくいだけでなく汚れもつきにくくなっています。

トレンチコートは、裏側に取りはずしのできるライナーがついている場合が多いです。外気温に合わせてライナーを付けはずしすることで簡単に温度調節できることも、トレンチコートのメリットだといえます。ライナーが中綿入りの場合やウール素材の場合は、保温性に優れているため、寒い時期に着るアウターとしても十分に対応可能です。

ここからは、トレンチコートの定番色であるベージュ、紺、黒に合うスーツのコーディネートやトレンチコートのおしゃれな着こなし方について紹介します。

ベージュのトレンチコートにネイビーのスーツは、ビジネスマンの通勤スタイルの鉄板といえるでしょう。襟を立てて前のボタンは留めずにさっとはおった形にすると、適度にこなれた感じが出せます。春先の少し肌寒いときにふさわしい格好です。襟を立てて着ることでスタイリッシュに見えるだけでなく風除けにもなります。同じ色のコート、スーツスタイルでも、靴をブラウンにするとおしゃれな印象に、黒にすると落ち着いた印象になるのがポイントです。コートがジャストサイズであれば、前を開けて着てもだらしない感じになりません。

コートとスーツの色をそろえて、中に着るシャツも同系色のサックスを選び、コートのボタンをきちんと留めてベルトもループに通したコーディネートは、きちんとしたイメージの着こなし方になります。トレンチコートのボタンを留めて着るとき、いちばん下のボタンは留めないのがルールです。いちばん下のボタンは飾りボタンという位置づけになります。いちばん下のボタンを留めるとシルエットが変わってしまうため、はずして着ましょう。コートのボタンを留めて着ることで、Vゾーンが強調されて視線の位置が高くなります。コート、スーツと中に着るシャツを同系色にすることで、統一感が出せるスタイルです。

グレーのスーツの中に黒のVネックのセーターを着たり、シャツの上から黒のカーディガンをはおったりすると、秋冬の少し寒い時期でも暖かくトレンチコートを着ることができます。セーターやカーディガンに黒を選び、スーツと同系色にすることがポイントです。グレーと黒の組み合わせだとモノトーンで暗くなりがちなため、そこに紺のトレンチコートを合わせることで色合いが暗くなりすぎず、落ち着いた雰囲気も出せます。中に着るシャツを白にすると、モノトーンのスーツにコートで色を添えることが可能です。シャツの色をサックスブルーにすると、コートとシャツが同系色になるため、コーディネートに統一感を出すことができます。

黒のトレンチコートとネイビーのスーツを合わせることで、落ち着いたシックな雰囲気を出すことができます。無難な色合いのコーディネートなのでビジネススタイルとしては安心な半面、地味にまとまりがちなため、少し華やかさを出したいところです。少し明るめの色合いのマフラーやネクタイを組み合わせると、差し色になります。マフラーはキャメルなどの単色でもいいですが、大きめのチェックなどもいいアクセントになります。チェックのマフラーを選ぶ際には、スーツに入っている紺が色合いに含まれているものだと統一感もありおしゃれです。

黒のトレンチコートとグレーのスーツの組み合わせは、オーソドックスな装いでシックに見えます。黒のトレンチコートは、色の効果で細く見えるのもうれしいポイントです。ボタンを留めて着ると、より引き締まったスタイリッシュな印象になります。トレンチコートは、ベルトの結び方を変えるだけでも印象が変わるものです。ベルトを前で無造作に結ぶとこなれた感じになりますし、きちんと結ぶとスマートな印象になります。コートとスーツの色合いが地味なため、ブラウンやキャメル色など明るい色合いの靴を合わせるとおしゃれです。

続いては、トレンチコートのおすすめブランドを4つ紹介します。

Aquascutum(アクアスキュータム)は、1851年にジョン・エマリー氏によってロンドンに設立されたブランドで、トレンチコートの原点といわれています。設立から2年後に、世界で初めて防水ウール生地を発明したことで話題になりました。1897年からイギリス王室御用達になっています。ハンフリー・ボガートが映画「カサブランカ」で着ていたのは、アクアスキュータムのトレンチコートです。アクアスキュータムのトレンチコートは、ガンクラブチェックといわれるイギリス伝統柄を元にデザインされた生地が裏地に使われています。

トレンチコートを語るうえで忘れてはいけないブランドのひとつ、Burberry(バーバリー)。アクアスキュータムとともにトレンチコートの原点をつくったとされています。最も特徴的なのが、1879年にバーバリーの創始者であるトーマス・バーバリー氏が発明した新素材「ギャバジン」。農民が農作業で汚れを防ぐために服の上に羽織っていた上着をヒントにつくられ、高い耐久性と防水性を誇ります。やがてギャバジンは、極地探検家の防寒着やテント・パイロットの飛行用衣料としても愛用されるようになりました。確かな機能性とともにバーバリーのトレンチコートを象徴するのが裏地に使用されている「バーバリー・チェック」。普遍的な魅力をもつバーバリーのトレンチコートは、日本のビジネスマンから、スーツスタイルのワードローブとして高い支持を得ています。

探検家として著名で医師でもあるウィルフレッド・グレンフェル卿の冒険心を満たすために、1890年にグレンフェル・クロスが開発されました。グレンフェル・クロスはエベレスト登頂や太平洋横断、オリンピックで金メダルを獲得した選手のユニフォームなど、歴史的意義のある場で用いられてきた歴史があります。グレンフェル・クロスは1インチ四方に600本以上の糸が織り込まれているほどの緻密さで、軽量かつ北極の過酷な環境にも耐えうる耐久性、防水性、通気性を兼ね備えているのが特徴です。1958年にはエリザベス女王により王室御用達を授与されており、英国の代表的なアウターブランドとして認知されています。

MACKINTOSH(マッキントッシュ)は、1823年にイギリスのグラスゴーでチャールズ・マッキントッシュによって設立されました。2枚の布の間に天然ゴムを塗って圧着させたゴム引きの生地を発明したことが知られています。ゴム引きのコートは、縫い目からの浸水を防ぐために、縫い目の裏側にマスキングテープで処理が施されているのが特徴です。また、ゴム引きコートの通気性をよくするために、脇の下に5つのベンチレーションホールと呼ばれる通気口が空けられています。マッキントッシュのコートは、優れた機能性を持ちながらもシンプルなデザインであることも特徴のひとつです。

ビジネスマンなら、コートを持ち歩くときのマナーもしっかり押さえておきたいものです。次はコートを持ち歩くときのマナーを解説します。

訪ね先にお邪魔する際は、玄関のチャイムを鳴らす前にコートを脱ぐのがマナーとされています。コートを脱ぐしぐさは美しくないことや、コートについたほこりをよそのお宅に持ち込まないようにする配慮から来るものです。同じように考えて、取引先の企業に出かけたときは、ビルの入り口で入る前コートを脱ぎます。ビルに複数の企業が入居している場合は、取引先の企業が入居するビルに入ったら、他の人の通行の邪魔にならないように隅のほうでコートを脱いで、エレベーターホールに向かいましょう。

取引先の人と初対面の場合、コートを脱いだ後の持ち方ひとつで第一印象が決まってしまう可能性があります。脱いだコートを無造作に持っているとだらしなく見えますし、人に不快感を与えてしまうかもしれません。コートを脱いだら、きれいに折り畳んで肘にかけましょう。折り方は、コートの肩同士を重ね合わせて半分に折り、コートの袖の部分を前身頃の上に重ねて二つ折りにします。

訪問先の企業では、最初に応接室に通される場合があります。椅子にかけて待つよう促されたとき、コートの置き場所に困ることがあるかもしれません。仮に、応接室にコート掛けがあっても、それを勝手に使うことはご法度です。先方からコートをかけるように提案されない限り、応接室のコート掛けは拝借すべきではありません。部屋に通されて椅子に座ったとき、カバンは床に置くのがマナーです。コートは肘にかけていたものを3つ折りか4つ折りにしてカバンの上に置きましょう。ソファに座る場合は自分の横に置いてもいいですし、椅子の場合は膝の上に置いても構いません。椅子の場合、浅く腰かけて背もたれとの間にコートを置いてもよいですが、コートがシワにならないように注意しましょう。

トレンチコートは、第一次世界大戦時にイギリス軍によって着用されていた軍用コートが始まりです。耐久性や耐水性に優れており、軍用コートに端を発する機能的なディテールがふんだんに施されており、それがトレンチコートの魅力ともいえます。トレンチコートはビジネスコートの定番でありながら、ボタンの留め方やベルトの結び方ひとつで違った表情になり、おしゃれを楽しめるコートです。スーツとコーディネートするならベージュ、紺、黒などの定番色を選べば間違いがありません。購入する際には、スーツを着た上からコートをはおってみて、コートの裾や袖口からスーツがはみ出さない長さのものを選びましょう。

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