接待と手土産
「天たつ」の汐うに
すべて実食!自慢の手土産 #97
2022.09.06
ウニのうま味が凝縮。日本最古の雲丹(うに)商の逸品。
福井市の老舗「天たつ」は、今年で創業218年目を迎える日本最古の雲丹(うに)商だ。看板商品の「汐うに」は、塩をまぶして2分の1ほどのカサになるまで水分を抜き、味を凝縮させたウニ。楊枝でほんの少しすくって口に入れるだけで、ねっとりとして濃厚な味が口いっぱいに広がって、それはそれはお酒のあてにぴったりだ。
越前福井藩主松平家の「戦時に日持ちする貯蔵食を開発せよ」という命により誕生したものだが、あまりのおいしさに昭和天皇の献上品にも使われたという。この由緒の正しさに加え、日持ちもするのでギフトには最適なのだ。
現在は11代目の天野準一さんが店を守る。「ただただお喜びいただけるおいしい雲丹を創りつづける」という天たつの理念は、200年を超える歴史を背負う天野さんにも心底浸透している。「何代にもわたって購入いただくお客さまも多く、食べ慣れたおばあさまにも、そして初めて食べるお孫さんにもおいしいと思ってもらいたい。欲張りかもしれませんが、どの世代にも受け入れられるものを提供しないと理念に反します」と真剣だ。