カジュアルウェア
ビンテージマニアもビックリ!
アーチの新品英国製ワークジャケットはどこがすごいのか。
ファッショントレンドスナップ174
2023.02.24
ビンテージという言葉は、ファッションが好きな人たちのあいだでは、性別や年齢、モード、クラシック、ストリートといったジャンルを超えた共通のキーワードになっています。
実際コロナ禍でも、モード系はグッチがビンテージテイストとストリートをミックスしたコレクションを発表しセレブなZ世代に人気でしたし、古着の聖地高円寺周辺ではヨーロッパビンテージのワーク&ミリタリーウエアが、ユーチューバーなどの影響もあり一般の層にまで広がり、レア商品(フランス軍のM47と呼ばれるカーゴパンツなど)は価格が一時高騰するなど話題に事欠きませんでした。
今回は、そうした状況のなかで、日本人ならではの新しいビンテージウエアの解釈、唯一無二のオリジナル商品を展開し、独特の世界観を作り上げているお店でお宝を発見しました。
お宝を発見したのは、アーチ南青山。
このお店は昨年の12月の中旬にオープンしたのですが、ちょうどそのころ私が仕事の途中車で通りかかったら、ものすごいオーラを感じるイエローのジャケットが目に飛び込んできました。車を停めて見てみるとデザインはビンテージテイストのワークジャケットで、ディテールが独特。
そのときは確かオープン前だったので、日を改めてアポイントを取って取材をお願いすることに。
「アーチは、札幌でスタートしたお店で、東京では東日本橋に続く2店舗目です。ヨーロッパのビンテージウエアからアメリカで見つけたデッドストックのデニム生地をアメリカで縫製したオリジナルジーンズ、日本のボンクラやオーベルジュといったこだわり満載のブランド、靴はオールデン、ニットはジョン スメドレーといった感じで、さまざまなジャンルをミックスしてアーチならではの世界観を作っています」と語っていただいたのはアーチ トウキョウの原 祐輔さん。
サラっとお店のことを解説していただきましたが、実は古着やビンテージのデッドストックと新品をうまくブレンドして販売しているお店は東京でも珍しい存在。通常のビンテージショップは古着のみの取り扱いが多く、新品を扱うセレクトショップも期間限定でビンテージを扱うことがあるくらい。そのうえ、アメリカ系とヨーロッパ系のブランドが違和感なく並んでいるというのも驚きです。
なんとなくロンドンやパリに似たようなお店があったかな……と自分の記憶をたどってみましたが、思い出せませんでした。なんとなく雰囲気の似ているお店はありますが、一点一点のこだわり具合(パっと見は普通なのですが、お店の方に解説してもらうととんでもないお宝だとわかるものばかり)が異常なまでの高濃度で、そうしたものが平然と並べられているのはアーチならでは。
(注)もし海外にアーチに似たお店があるのをご存じの方は教えてください。
今回のスナップでは、私が気になっていたイエローのワークジャケットを原さんが着用。実は、このジャケットはアーチのオリジナルなのですが、原さんにこのジャケットのことについてお尋ねすると、とんでもないことが判明。