週末の過ごし方
神楽坂『龍朋』のりゅうほうめんでマッチのハートに火が付く!
マッチと町中華。【第10回】
2024.02.02
どんなときでもギンギラギンに人生を謳歌するマッチがあの町、この町の味アリな中華料理店をめぐりながら、ラーメンをすすり、ときにはビールを飲みながら餃子を頰張る、わんぱくな大人のための食の探訪記。第10弾は前回に引き続き、都内随一の美食の街、神楽坂へ。行列ができる町中華として不動の人気を集める『龍朋』で、マッチのハートに火を付けた“パワー飯”とは?
夕暮れの神楽坂をゆっくりと歩きながら「この町の雰囲気がすごく好き」とおだやかにほほ笑むマッチ。前回は新年の運気向上を願って“都内随一のパワースポット”として名高い神楽坂に店を構える『宝龍』へ。名物の揚げた麻婆豆腐や具だくさんの上海焼きそばに舌鼓を打ち「温かなひととのふれあいに心が癒やされた」と言うマッチと共に今回訪れたのが、同じ神楽坂の大繁盛店『龍朋』だ。
「お客さんがいつでも来られるように店は通しで開けておくべき」という先代の教えを守り、開店からノンストップで営業しているが、どの時間帯も客足が途切れることはない。週末の昼どきは1時間待ちの行列ができることも珍しくないと聞き、「神楽坂の町中華は猛者ぞろいだね」とマッチも感心しきり。昭和にタイムスリップしたような空間で、さりげなくほかの常連客のオーダーを観察しながら、まずはビールを注文する。
タイミングを見計らって店名の由来を尋ねると「先代が龍という名をつけたくて、そこに先代の父と兄の名前から“朋”のひと文字を取った」というプチトリビアが。「これだけ人気だと町中華で“龍”がつくお店は間違いないという感じがしてきた」とマッチ。
ほどなくして、ビールに合いそうとオーダーしたチャーシューとかまぼこの辛子和えがテーブルに運ばれる。「気になったことはまずトライ」が身上のマッチは、町中華めぐりのときも好奇心全開。りゅうほうめんというメニューを見つけ、人気ナンバー1のチャーハンも一緒に注文。
「悩むより先に行動するというのは常にある。服を買うときもご飯を食べるときも気になったら試さずにいられない性分です(笑)。60歳を間近に控えて、この服はちょっと派手かなと思ったりした時期もあったけれど、似合うって友だちが褒めてくれてうれしくなったりね。守りに入るのはいつでもできるけれど、今はまだそういう時期じゃない。自分より年上の先輩たちがガンガンに攻めてるのに、ここでセーブモードになっちゃったらカッコ悪いでしょ。基本的に、自分を支えているものはやる気とやる気とやる気だから(笑)」
「もちろん、健康管理もマスト。コンディションを整えるには睡眠もたっぷり取らないといけないなと思って、このごろは9時間くらい眠るようになった。服もだけど、寝具もとにかく自分に合うかどうか試したいので僕のベッドは枕に占拠されています(笑)。健康な肉体があればこそ挑戦するパワーが湧いてくるものだし、もっとチャレンジしたいと思うようになってからファッションの好みやテイストも変わって、服を選ぶのがすごく楽しくなった。アイテムで言うと、今はスニーカーにハマっています。歩いてると、足元を二度見されるくらい派手なやつ(笑)。好きなものを身に着けたり、お気に入りの音楽を聞いたりするとハッピーな気分になるし、モチベーションが一気にアガる。自分で自分の可能性を狭めちゃうのはもったいない!と思うので、町中華ロケのときでもスタッフと相談しながら僕が着たい洋服を選んでいます(笑)」
そう話すマッチのもとに、ほわほわと湯気を立てたりゅうほうめんが。東京ラーメンにとろろラーメン、生姜ラーメンなど豊富な麺料理のなかでも塩ベースの優しい風味が人気だという。「寒い日に胃がじんと温まる。スープがまろやかでうま味が深くておいしい」とマッチも気に入った様子だ。
続いて麺料理と同じくらいファンが多いというチャーハンをれんげですくい、ひと口ゆっくり味わうと「人生のなかでもトップレベルかも」とふた口、み口。「王道だけど、普通じゃない。永遠に食べていられる味。やっぱり町中華は元気になるね」と“ベストマッチ”のときに見せるうれしそうな表情。人気にあぐらをかかず、いつでもお客の目線に立つこの町中華がマッチの心を強く引き付けたことはこの笑顔を見ればわかるはず。
気がつけば、窓の外はとっぷりと暮れ、店先には席待ち人の姿もちらほら。店主に御礼を伝え、薄暮の神楽坂を足取り軽く歩く。「夜はやっぱり冷えるね」と肩をすぼめるそぶりをしてマッチは幸せそうに笑った。
龍朋
東京都新宿区矢来町123
第一矢来ビル B1階
TEL/03-3267-6917
11:00~22:00
日・祝日が月曜日の場合
近藤真彦(こんどう・まさひこ)
1964年生まれ。歌手、俳優、レーシングチームオーナー兼監督、実業家。1979年テレビドラマ『3年B組金八先生』でデビュー。1980年以降はソロ歌手として、『スニーカーぶる~す』『ギンギラギンにさりげなく』『ハイティーン・ブギ』『ケジメなさい』『愚か者』などなど、ヒット曲を多数発表。現在もコンサートやディナーショーで多くの観客を魅了し、そのスター性は健在。
NEWS!
<マッチと町中華。>ステッカーが完成!
マッチさんが訪れた店舗には、ご本人からオリジナルステッカーをお配りすることになりました。記事掲載された店舗に足をお運びの際は、このステッカーを探してみてください!
Photograph: Akira Maeda(MAETTICO)
Styling: Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.STUDIO)
Hair & Make-up: GONTA(weather)
Text: Keiko Kodera