特別インタビュー

上白石萌歌、加賀の「時間旅行」へ。
界 加賀で、北大路魯山人の〝粋〟に触れる[前編]

2025.11.26

上白石萌歌、加賀の「時間旅行」へ。<br>界 加賀で、北大路魯山人の〝粋〟に触れる[前編]

【湯の曲輪(ゆのがわ)】古くは江戸時代、「総湯(そうゆ)」と呼ばれる共同浴場をランドマークにした街並みを指す北陸特有の呼び名である。今回、俳優・上白石萌歌が訪れた「界 加賀」もまた、石川県・山代温泉の「湯の曲輪」を眼前に望む風情豊かな温泉旅館だ。

「総湯一帯の雰囲気がすごく好きで、家族旅行の候補地にもよく挙がるんです。住民の方たちが日常的に利用されているのもあって、この場所を愛しているのが細部から伝わってきます。地域に根差して暮らす人々とそこに流れる空気感が、温かくて心地よいですね」

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写真に映る「古総湯」は、内外観はもちろん、入浴方法まで明治時代の総湯を再現した浴場で、浴室床や壁の九谷焼のタイルが往時の面影をしのばせる。そんな、かつての温泉地の原風景を間近に感じられる「界 加賀」は、加賀百万石の文化が息づく場所。前身となる「白銀屋」は、かの北大路魯山人が逗留(とうりゅう)したことでも知られ、現在でも魯山人が酔った勢いで書いた書が屏風に残されている。加賀友禅や水引といった伝統工芸をちりばめた華やかなしつらえも見事だが、近年、評判なのが温泉旅館としては日本初となる常設の金継ぎ工房だ。壊れた器を漆で修復し、金粉で装飾する工程のなかで〝蒔絵〟と呼ばれる仕上げを実際に上白石が挑戦することに。

「数カ月の積み重ねが私のせいでやり直しになるかもというプレッシャーを感じます(笑)。でも本来、廃棄されるものに新たなチャームポイントを加えてよみがえらすというのは、愛すべき考え方ですね」

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  • 1000_asm59上白石萌歌前編04
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インタビュー後編に続く[近日公開予定]>>

<<【上白石萌歌さんが訪れたのは】「界 加賀」伝統的な加賀文化を新たな感性で昇華した湯宿。

上白石萌歌(かみしらいし・もか)
2000年、鹿児島県生まれ。第7回「東宝シンデレラ」オーディション、グランプリ受賞をきっかけにデビュー。2018年、第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。公開中の映画『トリツカレ男』でヒロインの声を担当するほか、主演映画『ロマンティック・キラー』が12月12日(金)より公開。

セーター¥49,500、ミニスカート¥39,600/ともにアンスクリア、シャツ¥108,900/ セブリン(すべてアマン 03-6805-0527)、シューズ¥143,000/ペリーコ(アマン 03-6418-5889

「アエラスタイルマガジンVOL.59 AUTUMN / WINTER 2025」より転載

Photograph: Satoru Tada(Rooster)
Styling: Ami Michihata
Hair & Make-up: Maiko Inomata(TRON)
Text: Tetsuya Sato

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