カジュアルウェア
ブルックス ブラザーズの新作は、アメトラを愛する西口修平と
片野英児の共同監修により誕生。そのバズりポイントはどこ!?
ファッショントレンドスナップ 221
2026.05.25
日本には四季があり、その時々にあったファッションを楽しむことができましたが、最近は春と秋が極端に短くなり、ほとんど二季になったのではないかと感じている方は少なくないのでは。気がつくとジャケットやブルゾンといった上着を着るタイミングは減り、上半身はシャツ一枚でいる時間がとても長くなっています。
そのため、日本のトレンドは、徐々にではありますがジャケットやブルゾンなどのアウターから、一年を通して着用率の高いシャツやパンツなどへ変わりつつあります。まさに主役交代の時期で、名脇役・バイプレーヤーにスポットが当たる時代が来ている予感。
アメリカ最古のアパレルブランドとして200年以上の歴史を持つブルックス ブラザーズ。47年前に日本に上陸してから、生粋のアメリカントラッドを発信しつづけているこのブランドには、さまざまな愛好者がいます。
なかでもSNSなどで独特のこだわり配信をしていて、私もフォロー&チャンネル登録しているのが、アニチューブの運営者の片野英児さん(写真左)とビームス Fのディレクターの西口修平さん(写真右)。
今回フォーカスするのは、上記写真で着用している二人が共同監修したブルックス ブラザーズのマドラスシャツ。見てのとおり一枚で様になり、主役級の存在感を放っている傑作。
実はブルックス ブラザーズは、アメリカで初めてマドラスチェックをレジャーウエア用として販売(1902年)したという歴史もあり、日本ではマドラスシャツの本家本元はここという熱烈なファンの方が多くいらっしゃいます。そうした方々からビンテージマニアまでも唸らせる傑作が今回誕生したのです。
ブルックス ブラザーズに詳しい方やアメリカントラッドのファンには、マドラスチェックと聞くと、春夏用のシャツ、パンツ、ジャケット、キャップなどなどさまざまなアイテムをすぐに思い浮かべるはずですが、逆にファッションに興味のない方からすれば「タータンチェックとは違うの」「アメリカでそのチェックの服、バズってますか」という疑問の声があがるのも事実。
まず質問に対する私なりの回答を。タータンチェックは、イギリスのスコットランド地方のカラフルな柄の生地で、ウールで織られることが多く(綿などほかの素材の糸を使用することも)、柄の配色や幅などが細かく決められています。パッと見た感じはタータンチェックとマドラスチェックは似ているように見えますが、見慣れてくると発色が後者は少し鮮やか(リゾート感が強いものが多い)で、なかには独特のにじみがあるものもあるので、明らかに別物だとわかるようになると思います。
アメリカでの評判&人気については、夏にニューヨークのマディソンアベニューを歩いていても、マドラスチェックを着ている人に出会うことはごくまれで、もし出会ったとしてもブルックス ブラザーズやラルフローレンのショップスタッフというのが現状で、バズっているとは言えません。
唯一リゾート地に行けば年配の方が、若かりし頃に買ったものを着ている姿を目にすることもあるかもしれませんが、今アメリカでマドラス柄の服(新品)を着ている人に出会う確率は非常に低いと思います。
※インスタグラムで検索するとそれなりには見つかるとは思いますが、あくまでマニアックなファッション系インフルエンサーがほとんどでは!?
では一体このマドラスチェックとはどんなものなのでしょうか。私なりに深掘りした結果は、16世紀頃からインドのマドラス(現在のチェンナイ)から生産・輸出された平織り生地で、地元の草木で染められた綿糸を使い、機織り職人が人力で織り上げたチェック柄の生地がそのルーツで、現在はさまざまな国で独自にアレンジしたマドラス風生地が販売されています。
ちなみにアメリカで最もマドラスチェックが普及した時期は、1950〜1965年ではないかと個人的に考えています。その根拠になるのが、1962年のカリフォルニアの田舎町を舞台に、高校を卒業した3人の青年たちが過ごす最後の夏の一夜の出来事を描いた映画『アメリカン・グラフティ』。監督・脚本はジョージ・ルーカス(『スター・ウォーズ』シリーズの製作総指揮者として有名)、製作はフランシス・フォード・コッポラでした。
この青春映画で、主人公の一人が半袖のマドラスチェックのシャツを白いTシャツの上に着て登場しています。一般的なアメリカの高校生が普通にマドラスチェックのシャツを着ていたことから、当時かなり人気があり、田舎でも手に入った(シアーズなどを使ったメイルオーダーの可能性が高い!?)ということから、この柄のシャツがかなりアメリカで広まっていたことは間違いないと思います。
※映画『アメリカン・グラフティ』はアマゾンプライムで視聴可能
今回はトラッド&ビンテージ愛好家である片野英児さんと西口修平さん監修ということもあり、このマドラスチェックシャツにはお二人のブルックス ブラザーズへの愛(こだわり)が満載です。
最大のポイントとなるのが生地。インドならではの染色、手織りにこだわったマドラス生地を今でも提供している、ニューヨークのテキスタイルメーカーのオリジナル マドラス トレーディング カンパニーに別注(限定生産)をかけているのです。おふたりのコンセプトは、大人がシックに着られて日本のトレンドにもマッチするモダンな配色マドラスだったとか。
現在の深いネイビーのトーンも奇麗ですが、何年か使い込んでいくうちにデニムのように色落ちしてほどよいビンテージ感が出てくると、購入時とは違う魅力を放ってくるようなスペシャルなマドラス生地です。
余談ですが、オリジナル マドラス トレーディング カンパニーは、初代オーナーが、1970年初頭にマドラス地方からニューヨークに渡り、インド製生地、マドラス生地の卸販売業をスタート。現在は3代目が、ビジネスを継いでいるインド系のファミリー企業で、アメリカの有名アパレルに生地を卸すほか、日本のファッションブランドとの取引も増えています。
シャツのフロントボタンは、ビンテージのブルックス ブラザーズのボタンダウンシャツ(ポロカラーシャツとも呼ばれる)に採用されている6個ボタン仕様。第1ボタンを開けたときに、現行の7個ボタンとはひと味違うバランスになります。
個人的には、こうすることで前合わせの部分の開きが深くなり首元が開き、下に着ているTシャツがバランス良く見せられるのがこの6個ボタン仕様のポイントではないかと思います。
ちなみに、お二人ともシャツの下にTシャツを着ていますよね。
ビンテージのブルックス ブラザーズのシャツの前身のボタンの数がなぜ6個になったのかについては、諸説ありますが公式には発表されていませんので、ここでは触れませんが、なぜ今アメトラのファンがここにこだわっているのかは、よくわかります。
7個ボタン仕様では、ほんのわずかしかTシャツの首元が見えないのです。映画『アメリカン・グラフティ』でも主人公たちはガッツリTシャツを見せてくれました。アメトラのスタイリングにはこのTシャツ見せが欠かせないのです。
※最近はアメトラ好きの人だけではなく、ユニクロなどのカジュアル系からヨーロッパのモード系が好きな人たちの間でも、Tシャツ見せスタイルは人気
<商品インフォメーション>
長袖のマドラスシャツ 4万2900円(税込)/ブルックス ブラザーズ
半袖のマドラスシャツ 3万9600円(税込)/ブルックス ブラザーズ
※上記商品は、2026年6月6日(土)11時から、ブルックス ブラザーズ 丸の内店、オンラインストア限定で販売開始します
問/ブルックス ブラザーズ ジャパン 0120-02-1818
https://www.brooksbrothers.co.jp/
NEWS!
【6月5日(金)】The Refined MADRAS発売記念!
西口修平氏&片野英児氏 ブルックス ブラザーズ 丸の内 来店イベント
このマドラスシャツ発売を記念し、発売日の前夜である6月5日(金)には、ブルックス ブラザーズ 丸の内にお二人が来店。そしてこの特別なマドラスシャツ「The Refined MADRAS」を丸の内店限定で先行販売いたします。
現代のトラッドリーダーである西口修平氏・片野英児氏、そして200年以上の歴史を誇るブルックス ブラザーズが生み出した渾身のマドラスシャツを、ぜひ店頭にてご覧ください。
《西口修平氏&片野英児氏 ブルックス ブラザーズ 丸の内 来店イベント》
日時:6月5日(金) 17:30~20:00
開催店舗:ブルックス ブラザーズ 丸の内
西口修平氏&片野英児氏 来店
The Refined MADRAS お買い上げ特典
先行販売にて「The Refined MADRAS」お買い上げのお客さま限定で、イベント中に西口氏&片野氏とお写真撮影をいただけます(時間・人数に限りがございますのであらかじめご了承ください)。
《6月5日(金) The Refined MADRAS 先行販売につきまして》
数に限りがございますため、下記のとおり条件を設けさせていただきます。
先行販売分が売り切れになる可能性もございますので、あらかじめご了承ください。
対象:ブルックス ブラザーズ メンバーシップにご登録のお客さま(当日ご登録可)
点数:長袖/半袖の各アイテムについて、おひとりさま各1点ずつまで
《The Refined MADRAS》
ロングスリーブシャツ 4万2900円 (税込)(丸の内店・オンラインストア限定)
ショートスリーブシャツ 3万9600円 (税込)(丸の内店・オンラインストア限定)
※長袖/半袖の各アイテムについて、おひとりさま各1点ずつまでお買い求めいただけます
Photograph & Text:Yoichi Onishi