特別インタビュー

スピード×エレガンスのドライビング、
マセラティから日本への贈り物

2025.04.25

スピード×エレガンスのドライビング、<br>マセラティから日本への贈り物

イタリアが誇るラグジュアリー自動車メーカー、マセラティ。その日本法人であるマセラティ ジャパン株式会社 代表取締役および日本・韓国統括責任者の木村隆之氏が旗振り役となって実現した特別なプログラムがスタートする。「イタリアに次いでマセラティを理解している」という日本へのメッセージをうかがった。

大切な愛車にお墨付き、“マセラティ・クラシケ” とは?

マセラティ02

4月中旬に幕張メッセで開催されたオートモビルカウンシル2025。多くのクルマ好きが集まって連日盛況だったが、特に衆目を集めたのがマセラティ ジャパンのブースだった。カウンシル初日、1969年式ギブリ・スパイダーとグランカブリオ・トロフェオという新旧2台を背にして、木村隆之代表取締役がプレゼンした「マセラティ・クラシケ」。2021年に本国で開始されたマセラティのクラシックカー公式認定プログラムで、生産当時の仕様・状態を維持しているかどうか、来日した現地スタッフが300項目以上の車両点検を経て照合する。

イタリア国外でこのプログラムが導入されるのは日本が初。選ばれた理由はほかでもない。ひとつには日本人が抱くイタリア車への憧憬、そしてマセラティというブランドへのリスペクトだ。スーパースポーツカー「MC20」も、日本の購入台数はアメリカに次ぐ2番目。かつて「マセラティのクラフトマンシップを理解できるのは、イタリアと日本だけだ」と本国のCEOに言われたことがある木村氏が強く主張し、実現の運びとなった(受付期間:61日~30日、枠:8台)。イタリアまで送る手間が省けることで経費、日数が大幅に圧縮できるから、大切に乗り続けているオーナーであればまたとない好機だろう。

日本のクルマにはない、イタリア車の奥深い魅力

マセラティ03

木村氏はトヨタ、日産、ボルボで辣腕(らつわん)を振るい、自動車業界で輝かしいキャリアを重ねてきた。イタリアのブランドを率いるのは初めてだが、改めてそのデザイン力のポテンシャルに感銘を受けている。

「イタリアは日本とは真逆ですよね。日本は子どもの頃から『これが好き』と主張しても『わがままは言うな』とされますが、イタリアでは『そう感じるのか、素晴らしい』とほめて伸ばす環境なんです。そうしたなかでセンスを磨かれた人はレベルが違いますね」

デザイン力がエクステリア、インテリア双方に生かされたイタリア車はまさに“イタリアそのもの”だという。なかでもマセラティの存在感は群を抜く。木村氏はそれを“ラグジュアリー”と表現する。

「レースエンジンを積んだ高級車というのはマセラティだけです」

スピードに秀でたクルマであれば、他ブランドにも少なくない。だが「羊の皮をかぶった狼」とも呼ばれるとおり、マセラティには情熱をかき立てる速さと共に洗練されたデザインが見事に融合されている

「たとえばMC20はネットゥーノというV6エンジンを積んでいますが、ちょっとした距離でもすごく乗りやすく静かで、街なかで乗っていてもストレスを感じません。“コンビニに行けるスーパーカー”ですね」

「最後の一台はマセラティ」と言われることが喜び

マセラティ04

一方で、日本では若い人を中心にクルマ離れの傾向があることは否めない。カーシェアも増え、これまでよりもクルマを所有する層が先細りする懸念がある。

「スマホのようなバーチャルなものが増えてきたことで、相対的にクルマの魅力が下がってきたのかもしれません。でも自分で手足を使って操り、スピードを感じるのはクルマならでは。エモーショナルな体験として、ぜひ一度味わっていただきたいと思います」

マセラティはハイエンドなブランドだ。初めての一台としては確かにハードルが高い。木村氏はジェントルで誠実なオーナーが多いと購入者の印象を挙げつつ、こう語った。

「やはりクルマも運転も知り尽くした方が似合うと思います。『最後の一台はマセラティにする』と言って購入していただけるとうれしいですね」

イタリアで育まれた感性の結晶とも言えるマセラティ。世界で最もその魅力に敏感な私たちにとって、これまで以上に「いつかは……」と憧れるブランドでありつづける。

プロフィル
木村隆之(きむら・たかゆき)
1965年生まれ。1987年大阪大学工学部卒業。同年トヨタ自動車に入社し、海外事業やレクサスの国内立ち上げに携わる。07年ファーストリテイリングでのユニクロの営業副本部長を経て、08年日産自動車入社。インドネシア日産、アジアパシフィック日産、タイ日産でそれぞれ代表取締役社長を務める。2014年ボルボ・カー・ジャパンの代表となり、20年までの社長在任期間中に売上を1.6倍にした。21年1月、グループPSAジャパン代表を経て、同年7月、マセラティ アジアパシフィック地域統括責任者に。現在、マセラティ ジャパン株式会社 代表取締役 兼 日本・韓国統括責任者。ノースカロライナ大学MBA取得。

問/マセラティ ジャパン 0120-965-1209001830/年末年始を除き無休)
https://www.maserati.com/jp/

Photograph:Hiroyuki Matsuzaki(INTO THE LIGHT)
Text:Mitsuhide Sako(KATANA)
Edit:Haruhiko Ito (office cars)

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