接待と手土産

「紫野和久傳」のからすみ餅。
すべて実食! 自慢の手土産 #142

2024.12.19

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創業150年余の京都の高級料亭の名物を自宅でも。

毎年からすみが旬を迎える時期になると、「紫野和久傳」のからすみ餅のことが気になりはじめ、今年の暮れは誰に贈ろうかとわくわくしてくる。からすみ餅は10月ごろから3月までの季節限定で、ミシュランにも名を連ねる京都の料亭「高台寺和久傳」で、椀物の具材に出していたものを、料亭の味を家庭でも味わえるようにと"おもたせ"にしたものだ。

「和久傳」という名を聞くだけで、もらった側も心が躍るだろうが、大きく「からすみ餅」と書かれた和紙が巻かれ、真田紐がかけられた木箱の中に大判のような形をしたからすみ餅が並ぶ、この非の打ち所がない品のあるルックスに、さらにテンションが上がるに違いない。

からすみ餅とはその名のとおり、柔らかく仕上げたからすみを、きめ細かなのし餅でくるんだもので、ほんのりと焼き色が付くほどにあぶって食べる。アツアツに包丁を入れると、想像よりはるかにぎっしりと入った黄金のからすみが、切れ目からのぞく。濃厚なからすみに香ばしい餅がなんとも相性がよくて、日本酒に合わせると、自然とほほが緩む。このおいしさが脳裏に焼き付いてしまったようで、正月が近くなるとどうしても食べたくなってしまうのだ。

酒のあてにはもちろん最高だが、同じようにこんがりと焼き目を付けて、雑煮に仕立てるとこれがまた最高だ。しっとりと柔らかな餅は口当たりもなめらかで、白味噌や薄味のすましにからすみの風味が合わさると、えも言われぬおいしさになる。高級料亭の味が自宅で簡単に味わえるとはうれしい限りだ。

厳選されたもち米でのし餅を作り、老舗のおめがねにかなったからすみを、その餅で包み込む。材料はもち米とからすみだけと、至ってシンプル。だからこそ素材を厳選し、その調和をとことん考える。もちは滑らかでなければならないし、からすみの塩味具合も重要なのだそうだ。

冷蔵保存できるのはわずか3日間だが、心配ご無用。あっという間にべろりと平らげてしまうはずだから。1つ1620円というリッチな価格も食べれば納得。年末年始のごあいさつに、誰にでも胸を張って贈れる日本を代表する名店の味であり、生半可な品物では満足しない食通をもうならせる逸品だ。1年間頑張ったご褒美に自分用も忘れずに。

1050_からすみ餅3枚入パッケージ

紫野和久傳(むらさきのわくでん)
価格/からすみ餅3枚入(木箱)5184円、5枚入(木箱)8424円 ※税込み・送料別
問/075-495-5588
https://shop.wakuden.kyoto/shop/c/c1118/

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