腕時計
ウブロ、 ダイナミックなフォルムが圧倒的な存在感
2017.06.24

ウブロの時計は、迫力に満ちた存在感が際立った特徴といえるだろう。ブランドのアイコンでもある「ビッグ・バン」の、いかにも機械式と感じさせる特有のデザインと、素材の質感に圧倒されるのである。
ウブロとは船の丸窓を意味する「舷窓」のフランス語であり、1980年のバーゼルフェア(現バーゼルワールド)でデビュー。ゴールドのケースにカジュアルなナチュラルラバーという独創的な組み合わせで人気を高めていった。それから四半世紀を経た2004年にCEOに就任したジャン-クロード・ビバーは、このコンセプトを「The Art of Fusion(異なる素材やアイデアの融合)」と再定義。翌年にはビス留めベゼルなどの基本的な意匠を継承しながらも、ダイナミックな大型ケースの「ビッグ・バン」を発表して世界的な大ヒットとなった。

この「ビッグ・バン」のケースは多層構造になっており、チタニウムやセラミックなど複数の素材を各部に使用できる。こうした素材の質感が、高級時計に新たな魅力を加えたといっていい。このため時計の機構はもとより、新素材の開発にも熱心であり、セラミックにゴールドを圧縮融合した世界初の傷がつきにくい18金「マジックゴールド」などを自社開発。さらに本物のデニム地をダイヤルなどにアレンジ。高級紳士靴のベルルッティとコラボしてベネチアレザーをダイヤルにするなど、意表を突く奇想天外なアイデアを次々に具体化してきた。
時代は前後するが、2006年にはダイヤルも針もインデックスもすべて黒という「オールブラック」を発表。時計なのに時間が見にくいという常識はずれのデザインが爆発的な人気を呼び、他ブランドも追随する時計界のトレンドのひとつになってしまった。
近年は初期モデルのイメージに最も近い「クラシック・フュージョン」のバラエティーが増加。特に今年はホワイトラッカーのダイヤルに、ブルーの針とバーインデックスが鮮やかに映えるスタイリッシュな日本限定モデルが登場しており、新たなファン層も引きつけることになるだろう。
「スピリット オブ ビッグ・バン オールブラック」。トノー(樽)型のスケルトン・クロノグラフ。自動巻き、ケースはセラミックス、ケース幅42㎜ ¥2,670,000( 予価、8月発売予定) 「ビッグ・バン ウニコ ブラック&ホワイト」。マットホワイトのダイヤルに、ブラックラバーで裏打ちしたアリゲーターをセット。自動巻き、ケースはチタニウム、直径45㎜、日本限定 ¥2,040,000 「ビッグ・バン フェラーリ チタニウム」。自社開発・製造のフライバック・クロノグラフ・ムーブメント「ウニコ」を搭載。自動巻き、ケースはチタニウム、直径45 ㎜、1000本限定 ¥2,780,000
問/LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ 03-3263-9566
掲載した商品はすべて税抜き価格になります。
Photograph:Fumito Shibasaki(DONNA)※1、Mitsuya T-Max Sada※2
Text:Keiji Kasaki(Team Spiral)