週末の過ごし方
ミニトマトを焼いただけでソースに
「チキンソテー 焼いたミニトマト添え」
[長尾智子 料理の歳時記]
2018.06.11
食材は旬の時期にいただくのがいちばん。出盛りの食材をいかに美味しく料理するか。料理研究家の長尾智子さんに教えていただきます。
夏の食材『トマト』
夏野菜の代表格。味をつけずにそのまま食べても美味しい。
火を入れれば、旨味が増して肉や魚のソース代わりにもなる。
「フライパンはサイズ違いでふたつあると便利。鶏もも肉が焼けたら油を足してトマトを焼いてもいいのですが、別々に調理することでそれぞれふさわしい食感に仕上がります。じゃがいもには、ビネガーの代わりにマヨネーズを加えるとちょっと懐かしい味に。鶏もも肉は、皮を下にして8割方蒸し焼きにして火を通すと失敗しません」
<レシピ>
材料(3~4人分)
鶏もも肉 大2枚
ミニトマト(赤、オレンジをミックス) 約3パック分
じゃがいも(男爵) 中4個
クレソン、セルバチコなどの葉野菜 適宜
にんにく 1片
塩、こしょう 各少々
白ワインビネガー 大さじ2
オリーブ油 小さじ2+小さじ1+大さじ1
<作り方>
1. 鶏もも肉は1枚を2等分し、脂を除く。バットに皮目を下にして並べ、軽く塩を振り、10分ほどおき、塩をふき取る。トマトは洗ってヘタを取る。葉野菜は7~8分冷水につけてから食べやすく切り分け、水気を切って冷蔵庫で冷やす。
2. じゃがいもの皮をむき、4等分に切り、水にさらす。鍋にじゃがいもを入れ、ひたひたに水を加え、中火で煮る。火が通ったら強火にして水分を飛ばし、火を止める。塩、オリーブ油小さじ2、白ワインビネガーを加えてフォークなどで粗くつぶす。
3. 鶏もも肉を焼く。フライパンにオリーブ油小さじ1と皮をむいたにんにくを入れて弱火にかけ、香りが立ったら、にんにくを取り出し、皮目に軽く塩を振り下にして並べ入れる。強めの中火にしてふたをし、こんがりと焼き色がつくまで4~5分焼く。上下を返し、火を弱め、ふたをして蒸し焼きにする。
4. 別のフライパンにオリーブ油大さじ1を温め、塩を最初に加える。トマトを入れ、揺すりながら中火で火を通す。皮がはじけてきたら火を止める。
5. 器に2、3、4と葉野菜を盛り合わせ、全体に軽く塩を振り、こしょうを挽きかける。
プロフィル
長尾智子(ながお・ともこ)
フードコーディネーター。レシピのみならず、調理道具、器、食文化全体を大きくとらえた独自の世界観が、性別を問わず支持を集める。「食べ方帖」(文化出版局)など著書多数。食卓上の楽しみを通販サイト「SOUPs」にて提案。こちらは被災地支援としても活動中。
https://soup-s.stores.jp/
Photograph: Masanori Akao
Food Coorditate: Tomoko Nagao
Edit: Mika Kitamura