旅と暮らし
輸入車ブランドの人気ぶり、
最新トレンドは?
2019.01.24
2018年の輸入車の新車登録台数(乗用車)は34万2770台。ここには、日本メーカーが国外の拠点で生産し、日本に輸入(逆輸入)する3万4381台が含まれるが、いわゆる“輸入車”である純輸入車は30万8389台を記録した。
30万台超えを達成した前年に比べて1.1%のプラス。相変わらず輸入車の人気傾向が続いている(いずれのデータも、日本自動車輸入組合の1月10日付の発表資料による)。
2018年のブランド別ランキング(1〜15位まで)を見ると、やはり欧州ブランドが目立ち、ベスト15のうちジープを除く14ブランドを欧州ブランドが占めるという結果となっている。
■2018年輸入車ブランド別ベスト15(乗用車)
1位 メルセデス・ベンツ 6万7531台(99.0%)
2位 VW 5万1958台(106.0%)
3位 BMW 5万0982台(97.1%)
4位 アウディ 2万6473台(93.4%)
5位 BMWミニ 2万5984台(102.2%)
6位 ボルボ 1万7392台(110.3%)
7位 ジープ 1万1438台(113.2%)
8位 プジョー 9881台(119.9%)
9位 ルノー 7252台(101.9%)
10位 ポルシェ 7166台(103.5%)
11位 フィアット 6013台(92.2%)
12位 ランドローバー 3964台(110.2%)
13位 シトロエン 3560台(112.9%)
14位 ジャガー 3260台(124.7%)
15位 アルファロメオ 2510台(136.6%)
※日本自動車輸入組合の1月10日付の発表資料より作成
ブランド別ランキング(上位15位)の内訳をさらに詳しく見ていくと、ドイツ車が5ブランド、英国系が3ブランド、フランスが3ブランド、イタリアからは2ブランド、スウェーデンが1ブランド、米国系が1ブランドとなる。
1位から4位まではジャーマンブランドが名を連ね、ドイツ車人気に陰りはない。
1位 メルセデス・ベンツ
メルセデスの2018年の新車販売台数は、6万7531台。前年の6万8215台よりほんの少し台数は落としたものの、純輸入車として4年連続の首位。そして6年連続でプレミアムブランドNo.1を獲得したことも発表している。マイナーチェンジを受けた主力モデルの「Cクラス」や、メルセデス初の対話型インフォテインメントシステムのMBUXを搭載した「Aクラス」(写真)が特に好調で、ミドルサイズSUVの「GLC」が堅調に推移したという。
2位 フォルクスワーゲン
VWは2年連続の前年超えで、前年比6.0%アップの5万1958台を達成。順位も2位へとワンランクのアップを果たした。8年ぶりのフルモデルチェンジを実施した新型「ポロ」(写真)や、ディーゼルエンジン搭載の各モデル、スポーツモデル「GTI」のラインアップ強化などがセールスアップの要因。また魅力的な特別仕様車の販売も貢献したようだ。
3位 BMW
BWWは前年比2.9%減となったが、5万0982台を販売。2018年は新たなSUVの「X2」や新型「X4」、新型「8シリーズ」を発売し、「2シリーズのアクティブツアラー」と「同グランツアラー」の仕様変更なども実施した一年だった。主力モデルの「3シリーズ」の新型(写真)が欧州でデビューを果たしているが、このニューモデルの日本上陸が非常に楽しみだ。
そのほか、躍進が続いているのがボルボ。順位こそ2017年と同じ6位ながら、10.3%アップという伸びを見せ、1万7392台へと台数を上積みした。コンパクトSUV「XC40」や新型「V60」などの投入など話題が続いている。また、BMWミニやジープ、プジョー、ルノー、ポルシェなど多くのブランドで前年比アップを記録。アルファロメオは新型SUV「ステルヴィオ」(写真)などを投入し、大幅な台数アップを達成している。
秀逸なルックスや優れた乗り味、上質さなどインポートモデルは魅力にあふれている。2019年もニューモデルやお買い得なモデルが発売され、インポートカーブランド各社から目が離せない一年になるだろう。
※掲載のデータは日本自動車輸入組合の資料(速報値)より。
※写真は、実際の日本導入モデルと仕様が異なる場合があります。
Text:Haruhiko Ito (office cars)