紳士の雑学

夏までに理想のカラダを手に入れる 第3回
重要なのは姿勢! お腹を凹ませるために体の本来の機能を取り戻せ

2019.06.14

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姿勢が悪いと内臓がはみ出る!?
お腹がぽっこりする理由とは

夏服が似合う体を目指して始まったアエラスタイルマガジンの編集部員である藤森氏のトレーニング。35歳を迎え、鏡に映る自分の姿から目を背けてきた彼が、現状のたるんだボディーから脱却するべく、本気のトレーニングに挑む姿を追う。

前回は格好いい着こなしには、胸筋、広背筋、大臀筋(だいでんきん)の3つが重要だとわかり、早速、「PUMP」と呼ばれる『GRIT NATION(グリット ネーション)』独自の筋トレにチャレンジした。翌日、心地よい筋肉痛に満足感を得た藤森氏だが、代表の林氏からは「筋トレだけでは、夏服が似合うカラダになるのは難しい」と厳しい一言。

筋肉と共に身につけたいのは、「正しい姿勢」なのだという。特に、藤森氏のコンプレックスかつ夏服が似合わない要因のひとつ「ぽっこりお腹」の解消には、正しい姿勢が欠かせないのだとか。「編集部での作業中は意識していても、知らず知らずのうちに背中が丸まってるんですよね」と藤森氏は語る。

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「GRIT NATION」代表の林 周一郎氏

「デスクワークが多いビジネスマンは、運動不足になりがちなだけでなく、姿勢も悪くなっています。パソコンを使うと、どうしても前かがみになりやすいですよね。前かがみになるとお腹に力が入らず、腹圧を使わなくなります。この弱った腹圧が、ぽっこりお腹につながるのです」

腹圧とは読んで字のごとく、腹腔内の圧力のこと。これは、インナーマッスルである横隔膜や腹横筋の収縮によって生じている。腹圧が弱まる=横隔膜や腹横筋が弱まっているということだ。

実は、腹部には骨格がない。肺は肋骨が囲っているが、腹部の内臓を囲っているのは横隔膜や腹横筋。コルセットのように内臓を支えているといえばわかりやすいかもしれない。この腹横筋が衰えると、ぽっこりお腹になりやすいというわけだ。また、姿勢が悪いと骨盤が傾いて内臓を押し出すので、それもお腹がぽっこりする一因になるという。

しかも、姿勢の悪さは体の不調にもつながるとか。林氏によると、「本来、頭は背骨の直線上にあるべきもの。二足歩行の正しい姿勢では、頭の重さを背骨が上手く支えているのです。しかし、前かがみの猫背の場合、背骨ではなく肩や背中の筋肉で頭の重さを支えることになります。筋肉は緊張して血行が悪くなる。これが、肩や腰がこる原因のひとつです」とのこと。1日の多くをデスクで過ごす藤森氏も、「腰の痛みの原因は、まさにこれですね」と納得の様子だ。

「RESET」トレーニングで
体を本来あるべき姿に戻す

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そこで、今回は正しい姿勢を取り戻す「RESET」トレーニングにチャレンジ。これは、赤ちゃんや動物の動きを取り入れることによって、身体を本来あるべき状態に戻し、現代生活で失われた身体機能を回復させるレーニングだ。

「人間はいくつもの動作を行うことができます。なかでも代表的なものが、歩く、走る、投げる、跳ぶ、つかむ、這う、登る、バランスを取るなど10種類。これらの動きは、子どものころは遊びのなかでやっていますが、大人になるとそのほとんどを行わなくなります。一説には、3種類の動きしかしていないとも。その状態を改善するため、人間本来の動きで普段動いていない筋肉や関節、神経を動かし、身体機能を取り戻すのがRESETの目的です。体が本来あるべき姿に戻れば、背骨で頭蓋骨を支える二足歩行の正しい姿勢になりますよ」と林氏。早速、藤森氏も挑戦してみる。

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今回行った「RESET」のメニューは、3m程度のモンキーバー(雲梯)を進んだあと、平均台を渡り、プリズンブレイクと呼ばれるほふく前進を行う。トレーニング風景は、まるで小学生の放課後。遊んでいるようにも見える。しかし、藤森氏の息はやや上がり気味だ。「普段使わない部位を使っているのがよくわかります。握力もなければバランス感覚も乏しいですね……」。ちなみに、RESETはあくまで身体機能回復が目的。運動強度はそれほど強くない。とは言うものの藤森氏によれば「見た目以上にキツいです。でも3カ月のトレーニング後には、きっと息も上がらなくなっていると思います!」と熱く語っていた。

深呼吸とプランクで
腹圧を高めて姿勢を正す

ぽっこりお腹を解消する「RESET」トレーニングは、公園や校庭でもできそう。しかし、30代半ばの男性が夜な夜なひとりでやっていたら、このご時世、通報されてもおかしくない。そこで、自宅でもできるぽっこりお腹解消トレーニングを聞いた。

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「ひとつは深呼吸。前かがみの姿勢で仕事をしていると、呼吸が浅くなりがちです。1時間に1度は意識的に立ち上がって、深呼吸をしましょう。このとき、しっかりと空気を吐ききることを意識してください。努力的呼気によって浮いていた肋骨が正しい位置に戻ります。一世を風靡した<ロングプレスダイエット>と同じ理論ですね」

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30秒ほどで早くも体が悲鳴を上げる

もうひとつは、プランクだ。「板(plank)」の名のとおり、体を一枚の板に見立て、両肘と両足をついて腹筋に力を入れながら、まっすぐな状態をキープする。体幹トレーニングの王道とされているので、ご存じの方も多いだろう。林氏も、「プランクでは、腹横筋、多裂筋、横隔膜といった、インナーマッスルが鍛えられます。手軽で効果抜群」と語る。

今回は、30代男性なら誰もが悩む「ぽっこりお腹」に効くトレーニングを体験した。意外だったのは、腹筋の筋トレだけでなく姿勢も重要だということだ。逆にいえば、正しい姿勢を心掛けるだけでも、多少はぽっこりお腹を解消できるということ。「これからは意識的に背筋を伸ばして、深い呼吸を心掛けます」と藤森氏。徐々に意識も変わりつつあるようである。

そして次回は、いよいよ「夏服を格好良く着こなす」ための本丸。脂肪燃焼。定番の有酸素運動だけではない、ハードなトレーニングに挑戦する藤森氏に乞うご期待。

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Text:Tukasa Sasabayashi
Photograph:Naoko Katayama

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