スーツ

スーツのレンタルを活用するメリットとデメリット。
レンタルスーツはビジネスや冠婚葬祭に使える?

2022.09.08

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さまざまな理由で必要な礼服が手元にないという場面があるでしょう。そうしたときはスーツのレンタルサービスが便利です。レンタルスーツを賢く利用すれば、新しいスーツを購入せずとも急場をしのげます。

この記事では、レンタルスーツの活用シーンやメリットとデメリット、レンタルする際の流れについて解説します。

レンタルスーツの活用シーン

スーツはTPOに合わせて選ぶ必要がありますが、あらゆるシーンに対応できるようにスーツをそろえるのは困難です。そのため、レンタルスーツは主に冠婚葬祭などの特別な場面や、就活のような期間限定のイベントで活用されています。ここからは、レンタルスーツが活用される「冠婚葬祭」と「就活・ビジネス」について解説します。

冠婚葬祭

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特にレンタルスーツが活用されるのが、結婚式や葬儀などの冠婚葬祭です。こうした場面では普段使わない礼服を着る必要がありますが、自前の衣装が用意できないときにレンタルスーツを利用します。

レンタルスーツは主に3~4泊程度の短期レンタルとカ月以上の長期レンタルに分けられます。冠婚葬祭で利用する場合は、短期でのレンタルが適しているでしょう。たいていの場合、受取日なども含めた期間設定になっているので余裕を持って借りることが大切です。特に、宿泊して結婚式に参加するときなどは注意してください。何日前まで予約を受け付けているのかということも確かめておくと安心です。

また、利用するレンタルサービスによってサイズ展開の豊富さが異なります。体形が標準的でない人は、なるべく幅広いサイズをそろえているところを利用しましょう。体に合っていないスーツは見栄えが悪く、冠婚葬祭で悪目立ちする恐れがあります。

喪服をレンタルする際は、主に「葬儀社」「貸衣装店」「インターネット業者」という3つの依頼先を選ぶことができます。まず、葬儀社は喪服の専門業者と提携してレンタル事業を行っていることが多いです。葬儀社を間に挟むので安心して利用できますが、その分費用がかさむ傾向にあります。

近所の貸衣装店を利用するのも1つの方法です。近くに貸衣装店があることを確かめておけば、葬儀の知らせが急に入ったときもスムーズに喪服を借りられます。店舗で衣装を選んで持ち帰るか、あるいは店舗で着てそのまま葬儀に向かうこともできるでしょう。

インターネット業者のレンタルサービスを利用するときは、葬儀に間に合うかどうかがポイントになります。ほかの依頼先よりもレンタル費用は抑えられるものの、葬儀に間に合わなければ意味がありません。発送にどれくらいの時間がかかるのかを注文の前に確認しておきましょう。

結婚式のレンタルスーツについては、礼服種類に注意が必要です。衣装には「正礼装」「準礼装」「略礼装」の3種類があり、参加する立場によって適した種類が異なります。新郎や新郎新婦の父親は、正礼装であるモーニングコートまたは燕尾服を着るのが一般的です。主賓やスピーチを任されたゲストは、準礼装のディレクターズスーツまたはタキシードを着るのが適切でしょう。通常のゲストの場合はブラックスーツやダークスーツなどの略礼装を着用することになります。なお、正礼装と準礼装では午後6時ごろを境目にふさわしいスーツが変わります。昼ならモーニングコートとディレクターズスーツ、夜なら燕尾服とタキシードがルールなので、式の時間帯にも注意してください。

また、結婚式のレンタルスーツではさまざまなセット内容が用意されています。スーツ単品の場合があれば、各種小物が含まれているセットの場合もあります。モーニングコートのような格式高いスーツの場合は、手袋やサスペンダー、カフスなどの小物が必要となるので、セット内容をよく確かめておきましょう。また、セットによってネクタイの種類が異なることもあります。フォーマルなコールタイが付いてくるセットや、一般的なシルバーのネクタイが付いてくるセットがあるため、好みや状況に応じて選んでください。ちなみに、コールタイとは白黒のストライプタイのことで、モーニングに合わせる正式なネクタイです。

就活・ビジネス

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レンタルスーツは就活でも利用されています。就活の際に学生がリクルートスーツを着るのは日本独自の風習で、海外ではほとんど行われていません。就活が終わり、社会人になってからしばらくリクルートスーツで過ごす人もいますが、ビジネススーツを新しく仕立てるのが一般的でしょう。

リクルートスーツはどうしても新人のイメージが強く、営業職の場合などは顧客の信頼を得る意味でも正式なビジネススーツが必要になります。また、就職した企業がオフィスカジュアルで、そもそも仕事でスーツを着ることがないという場合もあります。このように、リクルートスーツは着用する期間が短く、場合によっては無駄な出費となる衣装です。これをレンタルで済ませることで、就活のコストをなるべく抑えようとする人がかなりいるのです。

そのほか、ビジネスの場でレンタルスーツを利用するというパターンもあります。考えられるのは、普段は私服で働いていてスーツの持ち合わせがない人が、かしこまった場に出席するときなどでしょう。このようなケースでは短期間のスーツレンタルが役に立ちます。

一方、就活の場合は一定の期間にわたって高い頻度でスーツを着ることになるので、長期間のレンタルが必要です。短期間のレンタルを繰り返していると、自前のスーツを用意するよりもかえってコストがかかってしまうでしょう。そのため、1ヵ月以上の長期間借りられる、またはレンタル期間を延長できるサービスの利用がおすすめです。

なかには、サブスクリプション方式でスーツのレンタルを行っている業者も存在します。上質なスーツをリーズナブルに着られるということで、ビジネスマンからも人気を集めているサービスです。シーズンごとに借りるスーツを替えられるので、シーズンオフのスーツを丁寧に収納しておく必要がありません。オプションでシャツやネクタイの組み合わせを提案してくれるサービスもあるため、毎日のコーディネートを考えるのが面倒だという人も便利に使えるでしょう。

リクルートスーツについては、インターンに参加するごろから就活が終わるまで、無料でスーツをレンタルできる「カリクル」というサービスもあります。就活生に認知してもらいたい企業がスポンサーとなることで、無料のスーツレンタルが成立しています。就活になるべくコストをかけたくない、私服通勤の企業を志望しているのでスーツを買いたくないといった就活生に人気のサービスです。

リクルートスーツの定義や選び方はこちら>>

レンタルスーツを活用するメリット

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自前のスーツを購入するよりも、レンタルスーツを活用したほうがいい場合もあります。ここからは、レンタルスーツを活用する5つのメリットについて解説します。

コストが抑えられる

冠婚葬祭のように、1回きりの場面でスーツが必要なときはレンタルスーツがおすすめです。礼服にはモーニングコートや燕尾服、ディレクターズスーツなどの種類があり、状況に応じて適した服装は変わってきます。これらをすべて自前で用意すると大きな出費となりますが、頻繁に着る機会があるとは限りません。奮発してモーニングコートを一式そろえたものの、結局1度しか着る機会がなかったという場合もあるでしょう。

一方、レンタルスーツを利用すれば必要な衣服だけを短期間で借りられます。購入するよりも当然出費は抑えられ、その後着るかわからない服にコストをかける必要がなくなるのです。冠婚葬祭に参加する頻度にもよりますが、出席する機会が少ないという人はレンタルスーツが向いているでしょう。また、就活などで短期間だけスーツが必要な場合も同様です。就活の場合は無料でスーツがレンタルできるサービスもあり、利用すれば大きくコストを抑えられます。

体形の変化に対応できる

一般的に、人の体形は5年周期で変わると言われています。自前の礼服を用意していても、久々に袖を通してみたらサイズが合わなくなっていたということが起こりがちです。サイズが合っていないスーツは不格好なので、また新たに仕立てなくてはなりません。

レンタルスーツなら、そのときの体形に合ったサイズのものを選ぶことができます。多くの業者は豊富なバリエーションのサイズを用意しているので、ぴったりのサイズが見つかるはずです。体形が変わりやすい人や、冠婚葬祭に参加する機会が少ない人は、その都度レンタルスーツを利用するのがおすすめです。

保管の手間がかからない

礼服を購入するときは、保管の手間がかかることを念頭に置いておく必要があります。たとえ着る機会が少なくても収納するスペースを用意しなくてはならず、着用した後はクリーニングに出さなくてはなりません。汚れやシワが付いていると、ほかの参列者や親族に失礼な印象を与えることになります。また、虫に食われないよう定期的にメンテナンスすることも大切です。礼服は急遽着用することになる場合が多いため、常に着られる状態に整えておく必要があるのです。

レンタルスーツの場合、自前のスーツのように保管の手間がかかりません。必要なときに必要な種類を借りるだけで、清潔な礼服を身にまとって冠婚葬祭に参加できます。このように、礼服の保管に煩わされたくないという人もレンタルスーツを利用するのがいいでしょう。

シーンや季節に合わせて選べる

着用するシーンによって適したスーツが異なるのは先述のとおりですが、季節によっても着るべきスーツは変わってきます。スーツは春夏用と秋冬用の2種類に大きく分けることができ、裏地や生地、色味などの点で違いがあります。

春夏用スーツの裏地には、涼しく着られる背抜き仕様が使われるのが一般的です。また、生地には通気性に優れたリネンやサマーウールなどが主に使われ、生地の色みは薄めのものが多いでしょう。秋冬スーツの場合、すべての部分に裏地が付く総裏仕様が採用されています。生地はウールの綾織りが主流で、色味は濃いものが広く着られています。

なお、量販店などでオールシーズン対応スーツが販売されていますが、基本的には春夏と秋冬でスーツを使い分けるのが賢明です。中途半端な仕立てになっているオールシーズン対応スーツだと、夏は蒸し暑さを、冬は肌寒さを感じることになるでしょう。

レンタルスーツなら、シーンや季節に合わせて借りる種類を選ぶことができます。特に、サブスクリプション方式のレンタルサービスを利用すれば、季節に応じたデザインのスーツが常に着られるはずです。

小物もセットで借りられる

スーツはジャケットとスラックスの2点で構成されますが、実際に着るときはシャツやネクタイ、ベルトといった小物を合わせることになります。特に、格式が高い礼服の場合はポケットチーフやサスペンダー、アームバンド、手袋などの普段は使わないアイテムが必要です。シャツやネクタイも、ウィングカラーシャツやコールタイのように使い慣れない種類でなくてはなりません。これらの小物をそろえるだけでも、ある程度のコストがかかります。

レンタルスーツでは、スーツと小物が一式そろったセットを借りることができます。自前で小物を用意する必要がなく、コーディネートを考える面倒もないので気軽に利用できます。

急な申し出にも対応してくれる

急にスーツが必要になったときでも対応してくれるという点も、レンタルスーツのメリットのひとつです。深夜に訃報が入り、すぐにスーツが必要だが手持ちがないという場合もあるでしょう。ちょうど誰かに礼服を貸していたり、クリーニングに出していたりするかもしれません。また、久しぶりに着てみたらサイズが合わなくなっていたというケースもあり得ます。こうした事態に陥ったとき、レンタルスーツが便利に活用できます。

急遽店舗で購入するという方法もありますが、大きな出費を覚悟しなくてはなりません。そのため、深夜でも受け付けてくれるインターネット業者を探してスーツレンタルを依頼するのがおすすめです。即日配送を依頼すれば、早い時間帯にスーツを受け取ることができるはずです。急にスーツが必要になったときは、まずレンタルスーツの利用を検討するといいでしょう。

レンタルスーツを活用するデメリット

レンタルスーツを利用するときは、注意が必要なポイントがいくつかあります。ここからは、レンタルスーツを活用するデメリットについて解説します。

買うより高くつく場合がある

1回きりの利用であれば、レンタルスーツは購入するよりも遥かにコストを抑えられます。しかし、スーツを着る機会がこの先何度あるのか、予測するのは困難です。頻繁にレンタルスーツを利用することになると、出費が積み重なって自前のスーツを買うよりも大きなコストがかかる可能性もあります。特に、年齢をかさねるほど冠婚葬祭に参加する機会は増えていくものです。まだ若いうちはレンタルスーツで十分かもしれませんが、40歳を過ぎるころには各種スーツをそろえておくのが賢明だといえます。

欠陥品が届くことがある

インターネットでレンタルスーツを注文する場合、借りるスーツを実際に確かめたり、試着したりすることはできません。注文したサイズと違うものや、欠陥品が届くこともあるので注意が必要です。冠婚葬祭で着るためにスーツを借りても、届いたものが欠陥品では使えないでしょう。業者に交換などを依頼しても、対応に時間がかかって葬儀や結婚式に間に合わないかもしれません。レンタル業者のミスが不安な人は、なるべく時間に余裕を持ってスーツを借りておくことをおすすめします。あるいは、店舗に足を運んで借りるスーツを自分の目で確かめておくといいでしょう。

周囲の反感を買う恐れがある

冠婚葬祭は日本の伝統的な儀式であり、マナーを重んじる人が少なくありません。特に、年配者のなかには「礼服は自分で用意するもの」と考える人もおり、スーツをレンタルするということ自体に反感を抱く場合があります。自分と価値観が異なる人との衝突を避けるためにも、レンタルだということはなるべく口外しないのが賢明でしょう。

場合によっては弁償することになる

常識的な範囲での汚れや食べこぼしなら問題ありませんが、レンタルスーツに過度な損傷がある場合は弁償を求められます。例えば、ペットによる汚れやタバコの焦げ跡、故意に付けられた傷などについては、商品代金を請求される可能性が高いでしょう。また、臭いが強く残る香水も別途でクリーニング代を請求される場合があります。レンタルスーツを利用する際は、規約をよく読んで禁止事項を把握しておきましょう。

スーツレンタルの流れ

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スーツをレンタルするときの手順は依頼先によって異なりますが、一般的な流れを知っておけば、いざというときに役立ちます。ここからは、スーツレンタルの一般的な流れを3ステップに分けて紹介します。

レンタルを申し込む

依頼先を選んだら、電話などでレンタルを申し込みます。利用する10日前までなど、サービスごとに申込期間が設定されているので確認しておきましょう。店舗で借りる場合とオンラインストアで借りる場合で異なる期間が設定されているところもあります。申し込みの際に受け取り日時やサイズを指定し、レンタル料金も確認しておきましょう。依頼先によっては、TPOに合ったスーツを提案するために使用用途を尋ねられる場合もあります。

スーツを受け取る

スーツを受け取る方法は主に、店舗または宅配の2通りです。店舗で受け取る場合は、予約時に指定した日に店舗へ行き、希望するスーツを受け取りましょう。このとき、採寸を行って体にぴったりフィットするスーツを貸してくれるところもあります。宅配の場合、指定した日にスーツが自宅へ届きます。いずれの方法についても、スーツを受け取った日からレンタル期間のカウントが始まります。つまり、レンタル期間が2泊3日なら受け取った日の2日後には返却する必要があるということです。

スーツを返却する

最後に、利用したスーツを期日までに返却します。店舗で受け取った場合は、その店舗へ返却しましょう。宅配で受け取った場合、専用の送り状でコンビニや運送会社の支店から返送することになります。

スーツを返却するときは、クリーニングをするかどうかも確認しておきましょう。ほとんどのサービスではクリーニング不要ですが、依頼先によってはクリーニング後の返却を求められることもあります。また、飲み物をこぼした場合などは対応が変わってくるため、サービスの保証範囲についても事前の確認が必要です。レンタルスーツに過度な損傷を与えた場合は商品代金を請求されることもあるので注意しましょう。

返却日を過ぎてしまったときはどうなるのかという点も確かめておきたいところです。基本的に、レンタルスーツで返却日を過ぎると1日数千円の延滞料金がかかります。宅配で借りた場合は、返却日までに先方に到着する必要があるのか、ただ発送を済ませればいいのかといった条件も確認してください。また、長期間スーツが返却されないと、買い取りとみなされて商品代金を請求される恐れもあります。

まとめ

ちょうどいいスーツが手元にないときは、レンタルスーツを利用するのが便利です。冠婚葬祭では立場によって着るべきスーツの種類は変わりますが、レンタルスーツならモーニングやタキシードなどの貸し出しも行っています。1回限りなら購入するよりもコストを抑えられるので、状況に応じて利用するといいでしょう。また、定額制のレンタルスーツでは、何着もスーツを買わずとも季節に応じたおしゃれを楽しむことができます。

ただし、何度もレンタルスーツを利用していると、スーツを買うよりも大きなコストがかかるので注意が必要です。破損などの理由で商品の弁償を求められることもあるため、利用規約にはよく目を通しておきましょう。

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