接待と手土産

時間を忘れる喫茶店
[部長の名店。ひとり気ままにノスタルジックランチ]
パーラーキムラヤ

2022.06.17

時間を忘れる喫茶店<br>[部長の名店。ひとり気ままにノスタルジックランチ]<br>パーラーキムラヤ
人気メニュー「チキンライス」(730円)はスープ付き。ランチタイムはサラダやコーヒーが付くスパゲティ(1020円)やエビピラフ(1070円)も。

風の吹くまま、気の向くまま。気負わず、自由な時間を満喫できるのが、ひとりランチのいいところ。せっかくならば、古き良き時代の薫りがスパイスのランチでタイムトリップを楽しむのも一興。

店先の食品サンプルディスプレーに心躍らせた子ども時代を思い出したり、時代の空気を吸い込んだ空間に居心地の良さを感じたり。昭和から令和まで50年以上(最も歴史ある店では100年以上)、変わらぬ味とたたずまいで愛されるノスタルジックな名店を紹介します。

56年前から変わらぬたたずまい、ノスタルジーに浸る純喫茶

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ツートンカラーの椅子が象徴的な店内。

新橋駅と直結した新橋駅前ビル1号館に1966(昭和41)年の竣工当時から変わらぬ姿で営業している「パーラーキムラヤ」。入り口では、純喫茶の象徴とも言える「プリンア・ラ・モード」に「ミルクセーキ」の食品サンプルディスプレーがお出迎え。内装も創業時のレトロなたたずまいのままだ。赤とクリーム色の革張りの小ぶりな椅子は、当時の成人男性に合わせて作られたもの。くつろげるようにと着座位置が低くなっている。フワフワの卵が載った「チキンライス」はケチャップの酸味に、グリーンピースのプチプチ感が懐かしい。

店内のBGMは、2代目店主・和田耕一さんが好きなジャズのほかに、80〜90年代のJ-POPが流れていることも。青春時代ど真ん中の曲に偶然再会し、「次にかかる曲が楽しみで席を立てない」という常連客もいるそうだ。

ひとたび店に入れば、慌ただしい喧騒はどこへやら。まるでタイムマシンのように時間を忘れる空間がここにある。

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※価格はすべて税込み価格です。

「アエラスタイルマガジンVOL.52 SPRING / SUMMER 2022」より転載

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Photograph: Eri Kawamura
Illustration: Akira Sorimachi
Text: Nanae Konishi

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