調べ・見立て(見立て)
SDGsについての取り組みは、
企業よりも個人のほうが進んでいる!?
編集長の「見立て」。#58
2022.08.17
では、「SDGsに掲げられている目標のなかで、最も興味があるのはどんな目標?」の質問に対する回答を見てみましょう。「貧困」「飢餓」「健康と福祉」「教育」「ジェンダー平等」といった人間に関する目標に興味があると回答した人が55%でいちばん多く、続いて「気候変動対策」「海の豊かさ」「陸の豊かさ」といった地球に関する目標を回答した人が19%となりました。この結果は、意外にも感じます。SDGsというと、環境やエネルギーのトピックがニュースとして採り上げられることが多いなかで、ビジネスパーソンはしっかりと他の目標にも目を配っているのがわかります。
SDGs達成に向けて職場での取り組みをアンケートで問うたところ、「推進している」が42%にとどまっていることがわかりました。「今後推進する予定がある」16%や「推進を検討する予定がある」16%という回答を見ると、各企業や業界によってさまざまな事情があるにせよ、取り組みへのスピードアップが望まれます。一方で、個人での取り組みを尋ねると、58%が「取り組んでいる」と回答。当初はSDGsが国や企業の目標のように採り上げられるニュースが多かったように感じますが、遅々として進まない課題解決に向けて、個人や小さなグループが活動を始めています。
例えば今年の夏のたび重なる豪雨にも、地球温暖化の影響は否めません。気候や環境問題のデータや数字を突きつけられると、個人の力だけでは到底間に合わないのではないかという気持ちにもなります。それでも、一人ひとりができることをスタートさせる。まずはそれが大切であると、アンケート結果を見ながら改めて感じました。アエラスタイルマガジンでも、SDGsやソーシャルグッドに関するトピックを、これまで以上に発信していきたいと思います。