週末の過ごし方
昭和の伝説の番組
令和の時代に世界へ向けて復活!
【センスの因数分解】
2023.04.28
隊長の「行けー!」の掛け声と共に、いっせいに駆ける攻撃軍。目指すは天をつき高くそびえ立つたけし城。数々の難関を突破し本丸へ攻め入ることはできるか。
痛快なりゆき番組という枕がついた『風雲!たけし城』は、1980年代にTBS系列で全国放送され人気を博しました。そのたけし城が、なんと令和の時代に復活! 今度はPrime videoで全世界へ配信されます!!
「『風雲!たけし城』は、数十年の時を経ても色あせない、日本の宝と言えるコンテンツだと思います。Prime videoでは発足当初から世界に発信する日本のコンテンツとしてたけし城は必須であると考えていました。実現はある意味悲願でもあったのです」と、Prime videoの日本オリジナルコンテンツ製作責任者であるアマゾンジャパンの早川敬之さんは言います。
オリジナル版の番組は“Takeshiʼs Castle”として世界へ輸出。ヨーロッパをはじめアジアやアラブ諸国で人気となり、現地版が製作されるほど。アマゾンジャパンでは、時代や国境を超え愛される番組を新作として発信したいと、TBSの協力のもと、日本発のPrime videoコンテンツとして準備を進めてきたのです。
「たけし城は、今でもTBSにとって非常に大切な番組です。そのDNAは『東京フレンドパーク』や『SASUKE』などの人気番組に継承されています。今回、Prime videoさんと一緒に新たなたけし城をつくることができたのは、大変光栄なことでした」とTBSエグゼクティブプロデューサーの片山 剛さん。番組づくりも、たけし城のように、いくつもの壁を乗り越えていったとか。
まず第一にコンプライアンス。80年代と今では、メディア発信のうえでの常識が大きく異なります。当時の番組の個性を保ちつつ、人気ゲームも復活させ、エンターテインメント性がありながら、現代のセンサーに合った番組となるべく検討を重ねていったそうです。もちろん、安全性についても徹底したテストが行われました。またフィジカルの接触が必須となるために、感染症対策も厳格化。ガイドラインに基づき、収録に臨んだと言います。
そうしてでき上がった番組は、早川さん、片山さんはじめ、製作サイドにとっても想像以上の仕上がりとなったのだとか。
「驚きました。大人が本気で取り組み、本気で楽しむと目が子どものように輝いてくるんです。みんなが喜怒哀楽を全力で表現していた。そんな風景を私は見たことがありませんでした」(早川さん)。
「今回初めて会った参加者同士が、お互い助け合って克服していこうとする姿に感動しました。汗臭くなにかに打ち込むのは、今また大いに注目されてくると思います」(片山さん)と、その感動を口にしました。
誰かがなにかに必死になって打ち込む。みんなで助け合いながら目的を達成する。シンプルだからこそ理屈なしにおもしろい。そんな当たり前のことこそ、意外と人を大きく揺さぶるものなのです。