週末の過ごし方
Iolani Palace(イオラニ宮殿)
ハワイと日本の絆を知る、イオラニ宮殿の新ツアー。
[帰りたくなるのは、やっぱりハワイ。]
2023.05.17

ダウンタウンにあるイオラニ宮殿はハワイを代表する歴史的建造物。王国の歴史を学び、ハワイ文化への理解を深めるのにこれほどふさわしい場所はない。今、「Mālamaなハワイ旅」が注目されるなか、コロナ禍の最中、2020年に始まった特別なツアーを紹介する。
ハワイ王国と皇室の縁談など興味深いエピソードが満載!
19世紀末、ハワイ王国の政治・経済・外交の中枢として重要な役割を果たしていたイオラニ宮殿。宮殿1階の正餐の間では海外の王室関係者や海軍将校らを招いた饗宴が催された。ダイニングテーブルに並ぶ豪華絢爛な食器からは当時の栄華をうかがい知ることができる。

王国の時代からハワイは北太平洋地域における重要拠点と見なされ、世界のほとんどの主要国と通商条約や友好条約を結んでいた。実はハワイ王国と当時(明治時代)の日本政府も関わりが深く、その関係性についてドーセント(解説スタッフ)が詳しく案内してくれる「HAWAII’S ROYAL CONNECTION TO JAPAN TOUR」が2020年からスタートした。

ツアーではカラカウア王が世界一周の外遊の際、一番初めに日本を訪問したエピソードについて詳しく紹介してくれる。皇室の演奏隊は現在のハワイ州歌である「ハワイ・ポノイ」を演奏し歓迎し、カラカウア王は明治天皇に謁見(えっけん)。その後、明治天皇から贈られた有田焼の花瓶は今も宮殿の大広間に飾られている。ちなみにこの訪日の際、カラカウア王は王族と天皇家の間に縁談を持ちかけたとされている。残念ながらこの縁談は実現しなかったが、日本とハワイが親戚関係になる可能性があったというのはハワイ好きとして感慨深い逸話である。その後、1882年5月19日の朝日新聞には、カラカウア王が自身の世界周遊の旅を振り返り、「日本訪問が最も満足のいく滞在だった」という記述が残っているそうだ。

ほかにもコアの木材で造られた大広間の大階段や舞踏会や祝典が開催された王座の間、宮殿ゲストの応接間として使われていた青の間など見どころはたくさん。また、社会的な行事に使用された1階とは違い、2階はプライベートな空間で、寝室や執務室をのぞけば当時の王家の日常を垣間見ることができる。自然やリゾート、グルメなど、日本人をひきつけてやまないハワイ。こうした歴史探訪もまた大きな魅力だと再認識することができた。
王家が私的な音楽会を楽しんだ2階の金の間。 ツアーは毎週水曜13時から。日本語ドーセント希望の場合は3日前までに要予約。
イオラニ宮殿
364 S King St., Honolulu
https://www.iolanipalace.org/
Photograph: Akira Kumagai
Coordinate: Eriko Shiina(makana press)
Edit & Text: Keiichi Izawa
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