お酒
俳優・町田啓太、時空を超える美酒との邂逅。
レミーマルタン、伝統と革新の300年。そして、その先へ
2024.08.16
コニャックとは、ブドウを原料としたブランデーの一種。1724年の創業以来、厳格な「掟」に基づき弛まず卓越性を磨き、愛され続けるレミーマルタンの美酒と、気鋭の俳優が出合う。
バーテンダーによって注がれたコニャックをひと口含んだ町田啓太は、一瞬の間をおいて、「うまい、フルーティーで後味がびっくりするぐらい爽やか。一気に気分が変わりますね」と顔を上気させた。
町田が口にしたのは、「レミーマルタン クープ 300周年記念ボトル」。
町田は、さらにゆっくりともうひと口すすり、こう言った。
「これは、自分の時間を楽しむときに飲むお酒ですね。もちろん人と一緒でもいいけれど、喧噪から離れて、一日の終わりに自分に一回戻る時間、自分をチューニングするときに飲みたいなと思いました。あるいは、映像作品を見ながら、本を読みながら飲んでもいいかもしれない。ゆったりと2時間ぐらいかけて」
俳優・町田啓太の仕事は、日を追うごとに濃密さを増している。平安時代を舞台にした大河ドラマ『光る君へ』では公卿の藤原公任を演じ、一方で現代の最先端の情報を扱う『漫画家イエナガの複雑社会を超定義』ではナビゲーターを務める。その間には新たなドラマの撮影なども入ってきて、いくつもの仕事が並行して進んでいく。千年の時空を日々行き来しているとも言える。
20歳でデビューして14年。一歩また一歩と着実に役者としてのキャリアを積んできた町田は、最近こんなふうに思うのだという。
「昔と比べると、考えられる許容範囲、領域が広がってきた気がします。役者は、作品や演じるキャラクターを自分で考えて掘り下げ、構築していかなければなりません。しかもそれを自分でちゃんと昇華させて表現までもっていく。それを何度も繰り返して、練度を上げていくということなんだと思います。これからもそうやって少しずつ自分の感性と価値観を磨いていければ、と思っています」
この日、そんな超多忙な町田がコニャックの香りと味に魅せられ、癒されていることは表情から伝わってきた。撮影とはいえ、束の間の休息を与えられたかのようにリラックスしていたのだ。
手にしているのは、約300年間にわたってセラーマスターたちが代々紡いできたものを凝縮したコニャック。過去と現在、未来をも封じ込め、この先へとつながる歴史と伝統、さらには作り手たちの魂が注ぎ込まれた一本だ。
町田はグラスを手にしながら、またひと口、3世紀の歴史が詰まったレミーマルタンを口にする。「僕は30代に入ってから改めて家族の大切さ、影響というものを感じるようになって、ずっと前から脈々と繋がってきたその歴史性の美しさ、素晴らしさに思いを馳せていたりしました。このコニャックには品格、気品、歴史とかを感じるわけですが、それもおそらく、代々家族でずっと引き継がれてきた重みなのでしょう」
町田は、一杯のレミーマルタンを飲み終えてこう言った。
「世の中にお酒の種類はたくさんありますけど、コニャックと向き合ってみて、僕の中ではいま、こんな場所で飲めるんじゃないかというシーンがいくつも浮かび始めています。たとえば、芸術やアート作品との相性もいいんじゃないか、とか。自分のライフスタイルの時間の中に落とし込めるいいお酒と出会うことができました」
町田啓太(まちだ・けいた)
1990年生まれ。俳優、劇団EXILEメンバー。映画『チェリまほ THE MOVIE ~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~』『太陽とボレロ』『ミステリと言う勿れ』、テレビドラマ『テッパチ!』(フジテレビ系)、『ダメな男じゃダメですか?』(テレビ東京)、『unknown』(テレビ朝日系)、『漫画家イエナガの複雑社会を超定義』(NHK)など話題作に多数出演。大河ドラマ『光る君へ』の出演も要チェック!
スーツ¥216,700/タリアトーレ(トレメッツォ 03-5464-1158)、シャツ¥27,500/ギ ローバー、タイ¥20,900/ステファノ カウ(ともにバインド ピーアール 03-6416-0041)
問/レミーコアントロージャパン 03-6441-3025
https://www.remymartin.com/ja-jp
Photograph: Yuji Kawata(Riverta Inc)
Styling: Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.STUDIO)
Hair & Make-up: Yosuke Akizuki
Text: Haruo Isshi
Special thanks: Gold Bar at EDITION