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FASHION VIEW
「ビジネス」と「カジュアル」の境界線。
HEVO
2019.11.19
この夏、イタリアのフィレンツェで開催された第96回「ピッティ・イマージネ・ウォモ」の会場は、カジュアル化の傾向にさらなる拍車がかかった印象だった。いま、ビジネスとカジュアルの境界線はどこにあるのか。人気ブランドから届いたひとつのキーアイテムを軸に、ビジネスとカジュアルのそれぞれを着こなす。すると、旧態依然な価値観を超えた、新たなスタイルが浮かんでくる。
ビッグシルエットのコート

左:ボリューム感のあるタートルネックでゆったりとしたAラインとのバランスを取りつつ、白スニーカーをアクセントに。セーター¥26,000/フィリッポ デ ローレンティス、パンツ¥19,000/ ブリリア1949(ともにトヨダトレーディング プレスルーム 03-5350-55670)、帽子¥11,600/ヴァーシティ( ストラスブルゴ 0120-383-563)、靴¥59,000/カメルレンゴ(伊勢丹新宿店 03-3352-1111)
素材の技術革新により、防寒や撥水性が向上した機能的なモデルや、優雅なAラインのオーバーサイズなどコートも多彩に進化を遂げる。まさにブランド名も〝進化〞に由来するイーヴォが目指すのもそんなコンテンポラリーなコート、とCEOのマウロ・ジャンフレイト氏は語る。
「以前はビジネスとカジュアルという区分けもありましたが、いまはビジネスシーンもよりアクティブに多様化し、たとえばナポリでも地下鉄を降りてからスクーターに乗ったり。コートにもそんなあらゆるシーンに対応する、アウターとしての機能とスタイルが求められています」
トレンドのビッグシルエットのコートは、タイドアップしたビジネススタイルにも、ジャケット代わりにカジュアルにはおってもいい。
「それはジャンルの境界線を象徴し、着る人のライフスタイルに添うのです」

HEVO(イーヴォ)
イタリアンファッションでいま注目を集めるプーリアで70年の歴史あるファクトリーブランドから、2010年にオリジナルブランドとして設立した。クラシックにほどよいモード感をミックスする。


「アエラスタイルマガジンVOL.44 AUTUMN 2019」より転載
Photograph: Masahiro Heguri[Studio], Mitsuya T-Max Sada[Report]
Styling: Yoichi Onishi
Hair & Make-up: Yurie Taniguchi
Text: Mitsuru Shibata
Coordinate: Michiko Ohira