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ビジネススーツに合うアウターとは?
秋冬コートの種類やおすすめブランドを解説

2020.11.06

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秋冬のビジネスシーンでは、アウター選びも重要なポイントです。合わせるアウターによって、相手に与える印象はよくも悪くもなるでしょう。ビジネススーツに合うアウターの種類を知り、正しく着こなしてビジネスマン然とした雰囲気を手に入れてください。この記事では、秋冬コートの種類や着こなしのポイント、おすすめのブランドについて解説します

ビジネススーツに合うアウターの種類

アウターには数多くの種類があり、場面によって着るべきものが異なります。ビジネススーツに合わせるアウターは、スーツの雰囲気を壊さないものを選ぶことが肝要です。ここからは、ビジネススーツに合う7種類のアウターを紹介します

チェスターコート

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「チェスターフィールドコート」とも呼ばれるチェスターコートは、スーツに合わせられる最もオーソドックスなアウターのひとつです。19世紀、英国のチェスターフィールド伯爵が着ていたことからこの名前が付いたと言われています。チェスターコートのシルエットの特徴は、テーラードジャケット同様の襟があることです。ジャケットの着丈をそのまま長くしたような見た目で、カジュアルシーンからフォーマルシーンまで、幅広い場面で着られるのが魅力です

チェスターコートでは、豊富なバリエーションのデザインが用意されています。さまざまな色柄が選べるので、自分の好みや用途に合った商品に出合える可能性が高いでしょう。基本的に、チャコールグレーやダークネイビーのように、色が暗いチェスターコートほどフォーマルシーンと相性がいいとされています。

襟やフロントボタンなどのディテールも多様で、上襟がベルベット素材のものや、フロントボタンに覆いが付いた比翼仕立てのフォーマルなものなどがあります。スーツのジャケット同様にシングルとダブルがあり、ピークドラペルやノッチドラペルなど、ラペルの種類も豊富です。近年はクラシック調に回帰する流れがあるので、ダブルでピークドラペルのチェスターコートが人気を集めています。

チェスターコートを選ぶときは、ゴージラインの高さにも注目してください。ゴージラインとは、上襟と下襟の境界となるラインのこと。ゴージラインが高い位置から始まっているとフォーマルな印象が強まり、低い位置からだとカジュアル感が強まります。スーツに合わせる場合は、ゴージラインが首筋近くから始まる、比翼仕立てのチェスターコートなどがおすすめです。

なお、チェスターコートは細身のシルエットなので、着る人のスタイルが目立ちやすいアイテムだと言われています。スタイルに自信がない方は、マフラーなどをうまく合わせてコーディネートすることが大切です

アルスターコート

チェスターコートはありきたりだと感じる、個性を出したい方におすすめなのが、近年注目を集めているアルスターコートです。仕立てはダブルのチェスターコートによく似ていますが、ラペルのデザインに特徴があります。上襟が丸みを帯びて大きく、ノッチ部分が急角度のV字になっているのです。アルスター地方で産出したウールを使ったコートが起源で、トレンチコートの原形とも言われています。チェスターコートが男性らしさを感じさせるラインであるのに対し、アルスターコートにはやわらかい雰囲気があります。大人の上品さを演出したい方は、アルスターコートを選択肢に入れるといいでしょう。

ちなみに、厳密に定義されているわけではありませんが、アルスターコートにさまざまな装飾を施したものをポロコートと言います。19世紀の英国でポロ競技の選手が待ち時間に着ていたという歴史があり、アイビールックに採り入れられたことを契機にファッションアイテムとして定着しました。折り返したカフやパッチ&フラップポケット、バックベルトなどがポロコート特有のディテールです。アルスターコートにスポーティーな要素を採り入れたいときは、ポロコートを検討してみてください

ステンカラーコート

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ステンカラーコートは、チェスターコートと並んで2大ロングコートと評されることもあるアウターです。就活生から熟練のビジネスマンまで、幅広い層に使われており、ビジネスシーンにおいて最もポピュラーなコートだと言えるでしょう。「スタンドフォールカラーコート」「バルマカーンコート」「バルカラーコート」など、呼び名が多いことも特徴のひとつです。また、海外ではステンカラーコートの明確な定義がなく、単に「コート」「レインコート」とも呼ばれています。ステンカラーコートに該当するものにブランド独自の名称を付けている例もあり、例えばバーバリーでの呼び名は「カーコート」です。

ステンカラーコートは襟の後ろが高くなっているのが特徴で、前のほうで低くなって折り返されています。フロントボタンは比翼仕立て、生地にはギャバジンを使うのが一般的です。ギャバジンとは、コットンやウールを綾織りで緻密に織り込んだ頑丈な生地のこと。防水加工が施されているので、悪天候にも対応できます。ただし、近年ではステンカラーコートにナイロンなどの化学繊維を使うケースも増えてきています。袖の仕立ては肩の生地とつながったラグランスリーブが主流ですが、男性らしいシルエットが強調できるセットインスリーブも採用されるようになりました。

ステンカラーコートはAラインのシルエットでゆったりとしているため、着る人のスタイルを選びません。また、デザインも極めてシンプルなので、スーツの真面目なイメージが損なわれる心配もないでしょう。チェスターコートに比べてステンカラーコートは着たときにVゾーンが目立たず、誰でもスタイリッシュにまとまります。コーディネートに自信がない方、手間を省きたい方はステンカラーコートを選ぶのがいいでしょう

ピーコート

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ピーコートはミリタリーファッションの代表格であり、日本の学生にも人気があるアイテムです。19世紀末ごろから英国海軍で艦上の防寒着として利用されており、漁師にも愛用されてきました。「粗い毛織物のジャケット」を意味するオランダ語「pij jekker(ピーヤッケル)」が語源だとされていますが、パイロットジャケットから派生した、Pジャケットの誤記といった説も存在します。ちなみに、英語では「pea coat」と表記されます。

ピーコートの特徴は、幅広の襟、防寒性の高いメルトン生地、手袋を着けたまま留められる大きなフロントボタンなどです。風を効果的に防いでくれるダブルの前立てもピーコートの象徴的なデザインとなっています。着丈が腰の高さまでしかないものが主流ですが、スーツに合わせるときはジャケットの裾がはみ出さないように、丈が長いものを選ぶのが賢明です。カジュアルな印象が強いアイテムなので、ビジネスシーンにはあまり適しません。オフィスカジュアルで、スーツやジャケパンスタイルに合わせるといった使い方がおすすめのコートです

トレンチコート

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機能性とデザイン性を兼ね備えたアウターとして、老若男女問わず愛される定番のアイテムがトレンチコートです。第一次世界大戦の折、英国陸軍で着用された防水のミリタリーコートがルーツだとされています。1930年代以降はアクアスキュータムやバーバリーといったブランドがトレンチコートのデザインを洗練させ、ファッションアイテムとしての地歩を固めてきました。

トレンチコートの特徴は、軍服時代の名残である数々の装飾です。エポレットやガンフラップ、Dリングといったディテールには実践的な意味合いが備わっています。肩に付けられたベルト状のエポレットは、階級を示すバッジを取り付けるのに使われていました。右肩のガンフラップはライフルを撃ったときの肩への衝撃を和らげるために、腰のベルトに付いたDリングは手りゅう弾や水筒をつり下げるために備わっています。こうした伝統的な機能美が楽しめるのもトレンチコートの魅力だと言えるでしょう。

トレンチコートは使われる生地にも特徴があります。高級ブランドのトレンチコートでよく採用される生地は、ステンカラーコートの段落でも紹介したギャバジンです。ギャバジンはバーバリーの創業者が1879年に発明したと言われています。レインコートといえば天然ゴムを使った生地が主流だった当時、ウール素材を用いながら防水性能も備わったギャバジンの登場は業界に衝撃を与えました。

ベージュのやわらかい雰囲気から、トレンチコートは春の季節感を演出したいときにおすすめです。グレーやカーキなど、定番のベージュ以外の色を選んで雰囲気の違いを楽しむのもいいでしょう。ベルトの結び方でも印象が大きく変わるため、気分や場面に合わせてコーディネートを工夫してみてください

ダッフルコート

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ダッフルコートは、1820年ごろに北欧の漁師が海の上で着ていたコートが起源とされている、防寒性の高いコートです。生地に使われているメルトンの原産地であるベルギーの都市、デュフェルが名前の由来だと言われています。ファッションアイテムとして流通したのは、第二次世界大戦で英国海軍が用意したものが大量に余り、それが市場に出回ったのがきっかけです。

トグルと呼ばれる「浮き」の形をした留め具が特徴で、対になっているループにトグルを通して前身頃を合わせます。このようにフロントボタンがないのは、分厚い手袋を着けたままでも着られるようにするための工夫です。従来は木製のトグルに麻製のループひもが基本でしたが、近年では動物の角を使ったトグルに革製のループという組み合わせもオーソドックスです。

トグルや大きなフード、ゆったりとしたシルエットなど、牧歌的で優しい印象を与えるため、ビジネスシーンとの相性はよくありません。プライベートなシーンなら、スーツと合わせて休日のオフ感を表現するのもおすすめです。コーディネート次第で洒脱な抜け感を演出できるでしょう

キルティングコート

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キルティングコートは、名前のとおりキルティング生地を使って仕立てたコートです。キルティングとは、中綿の入った布をステッチで押さえて作る生地のこと。ステッチは斜めに入れてひし形を作るデザインが一般的ですが、縦横にステッチを入れて長方形を作る場合もあります。海外ではキルテッドジャケットやハスキージャケットと呼ばれています。ハスキージャケットとは、キルティングジャケットの元祖である英国のブランド、ハスキーに由来した呼び名です。

キルティングには、丈夫で軽く、保温性に優れているという特徴があります。機能性が高く使い勝手もいいので、さまざまなシーンで着まわすことができるでしょう。ただし、もともとは乗馬やハンティング用のアウターとして使われていたため、ほかのコートよりもカジュアルな印象が強いです。スーツと合わせても違和感なくまとまりますが、ビジネスシーンでの着用は避けるのが無難でしょう。スーツスタイルを適度に崩す、オフのスタイリングに使うことをおすすめします。ダウンジャケットなどと比べてボリュームが控えめなキルティングジャケットは、インナーとしても便利に使えます。

アウターを着こなすときのポイント

アウターの種類を押さえたところで、着こなし方についても知っておきましょう。ここからは、スーツに合わせるアウターを着こなすときのポイントを紹介します。

サイズ感にこだわる

カジュアルシーンでは大きなサイズのアウターをはおる「ビッグシルエット」がトレンドになっています。しかし、ビジネスシーンではだらしない印象を与えかねません。スーツに合わせるアウターを選ぶときは、ジャストサイズを意識することが大切です。アウターで体形をカバーしたいときは、オーバーサイズのものではなく、シルエットが縦長のものをおすすめします。

コートはスーツの上からはおるのが前提なので、スーツを着たうえでコートを試着するようにしましょう。まず肩幅を基準にして、袖丈や着丈の長さを見ていきます。袖丈は、ちょうどシャツやジャケットの袖が隠れる程度の長さが適切です。裾丈については、ジャケットの裾がはみ出さない長さで、かつ膝上のものがいいでしょう

シーンにふさわしい色を選ぶ

スーツに合わせるアウターは、主にビジネスシーンで着る方が多いのではないでしょうか。黒やネイビー、グレー、ベージュなど、派手ではない定番カラーのアウターがおすすめです。スーツでも使われることが多い色なので、コーディネートもまとまりやすいでしょう。これらのベーシックな色のアウターを何着か用意しておけば、スーツとの組み合わせで豊富なバリエーションが楽しめます。

無難な色が退屈に感じる方は、個性的なディテールを採り入れたコートを選ぶのもいいでしょう。バルカラーや比翼仕立て、ダブルブレステッドなど、小さな変化でおしゃれを表現してみてください。また、カジュアルシーンに着ていくコートなら、温かみのあるチェック柄などを選ぶのもひとつの方法です。

シンプルなデザインのアウターが無難

装飾性が高いアウターや、カジュアル感の強いアウターはスーツに合わせてもうまくなじみません。ステンカラーコートやチェスターコートなどのシンプルなアウターを選ぶのが無難でしょう。スーツに合わせるべきでないアウターとしては、ダウンジャケットやモッズコートなどが挙げられます。また、ダッフルコートもビジネスシーンでは避けたほうがいいでしょう。ビジネスシーンではシンプルなアウターで落ち着いた雰囲気に、プライベートではカジュアルなアウターで抜け感を演出しながら、オンとオフを切り替える着こなしがおすすめです。

トレンチコートはベルトで個性を表現する

トレンチコートは、ウエストベルトのあしらい方で印象が大きく変わるアイテムです。まず、男性らしいシルエットを強調したいときは、しっかりとベルトを締めてタイトに着こなすのがポイントです。トレンチコートらしい、武骨さと上品さを兼ね備えたスタイリングになるでしょう。

ベルトをいちいち締めるのが煩わしい場合も、ただ垂らしておくとだらしない雰囲気になります。見た目がすっきりするバックフロント結びや、ベルトの先とバックルが尻尾のようになるダブルテールなど、結び方を工夫してまとめておきましょう。結ぶのが面倒なら、ポケットにベルトの端をしまっておく方法でも構いません。

ダッフルコートは起毛素材と合わせる

カジュアルな印象が強いダッフルコートは、通常のウーステッドのスーツとの相性がよくありません。ウーステッドとは、長くて細い糸で織られた、滑らかで光沢のある生地のことです。ダッフルコートが学生に人気ということもあり、通常のスーツに合わせると子どもっぽい雰囲気になる場合もあります。そのため、フランネルやツイードなど、起毛素材のスーツに合わせるのがおすすめです。チェック柄のジャケットにコーデュロイのパンツを合わせたジャケパンスタイルなどにもよく合うでしょう。オフィスカジュアルでダッフルコートを着るときは、起毛素材を採り入れるのがスタイリングのコツです。

外出先でコートを扱うときのマナー

コートの扱い方に厳密なルールがあるわけではありませんが、外出先ではなるべくマナーに気を付けたいもの。取引先に悪い印象を与えないためにも、コートの適切な扱い方を知っておくことが大切です。ここからは、外出先でコートを扱うときのマナーを場面別に紹介します。

訪問先に到着したとき

訪問先に到着したらコートを脱ぐことになりますが、そのタイミングが肝心です。基本的に、会社のビルに入る前、入り口の外でコートを脱いでおくのがいいでしょう。コートを脱ぐ姿は見苦しくなることもあるので、訪問先の人間に見られないようにすることが重要です。ビルの入り口は家の玄関のようなものなので、人通りを邪魔しない場所で入る前に脱いでおきましょう。

ただし、複数の企業が入っているビルの場合はこの限りではありません。こうしたケースの場合、ビルに入ってエレベーターに乗り、オフィスの入り口に設置してある電話で用件を告げるという流れになるのが一般的です。オフィスの入り口にたどり着くまで訪問先とのコンタクトはないので、ビルに入った後、1階のフロアの片隅などでコートを脱いでも問題ないでしょう

コートを脱いだとき

コートを脱いだ後、どう扱ってよいのかわからずに困る方もいるかもしれません。脱いだ後のコートを適当に持っていると、相手に雑な印象を与える場合もあります。そのため、脱いだコートはきれいにたたみ、肘を曲げて腕にかけておきましょう。

コートをたたむときは、まず肩と肩を合わせて2つに折ってください。次に、両袖を合わせてからたたんで身頃に重ねます。これをさらに半分に折り、腕にかけると美しく見えるはずです。だらしない印象を与えないように、コートのたたみ方は普段から意識しておくことをおすすめします

応接室に通されたとき

オフィスを訪問したときは、用件を伝えてから担当者が来るまで、応接室などで待たせてもらうのが一般的です。通された応接室にコート掛けがあった場合、断りなく勝手に使うのはマナー上の問題があります。コート掛けが来客用である確証もないので、存在に気付いたとしても使わないようにしましょう。訪問先の人間に使ってもよいかと自分から尋ねるのも、図々しいと思われる可能性があるのでおすすめできません

椅子に座ったとき

応接室で待つ間や商談を行う間は椅子に座りますが、このときのコートの扱いにも注意が必要です。まず、椅子の背もたれにコートを掛けるのはマナー違反なので避けてください。無難なのは、足元に置いたカバンの上に、3つ折り、または4つ折りにして掛けておくという方法です。ソファなら自分の横に、椅子なら膝の上にたたんだコートを置いてもいいでしょう。椅子に浅く腰かけ、背もたれと腰の間にコートを置くという方法もありますが、シワにならないように注意する必要があります

まとめ

アウターには数多くの種類がありますが、スーツと相性がいいものは限られています。そのなかでも、ビジネスシーンにマッチするものとそうでないものがあるため、はおるアウターがシーンにふさわしいかどうかは適切に見極めましょう。コートの種類だけでなく、サイズや色もスーツに合わせることを前提に決める必要があります。コートは色が控えめで、ジャケットの裾が下からはみ出さない、ジャストサイズのものを選んでください。そして、社外でのイメージを落とさないように、コートを扱うマナーにも精通しておくのがビジネスマンの正しい在り方です

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ニッポンの冬、ニッポンのコートを着る。第2回 ニューヨーカー」はこちら>>
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Illustration:Akira Sorimachi

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