カジュアルウェア
環境問題にアイロニーで訴えかける、
ニッチ ジョーのTシャツ
【サステイナビリティーが息づく1枚。其の5】
2021.07.05
いまや一年中袖を通すとはいえ、やはりTシャツが主役になるのは夏である。ただ、素材やデザインなど千差万別あるなかで、何を選べばいいのか決め手を欠く諸兄のために、スタイルや色柄などタイプ別に厳選してお届け。今回のテーマは、“サステイナビリティーが息づくTシャツ”。長引く新型コロナウイルスの影響は、仕事だけでなく自身のライフスタイルを見つめ直すきっかけになったという人は多いだろう。いままで実感の伴わなかった環境への配慮や資源の有効活用もそのひとつ。自分が身に着ける衣類の原料や生産背景を知ることは、今後のモノ選びの指針となるだけでなく愛着にもつながってくる。
一風変わったブランド名は、“日常”という意味に加え、隙間産業を表す“ニッチ”と男女に共通する“ジョー”というニックネームが転じて、ニッチな人たちに着てもらいたいとの思いが込められたダブルミーニング。こちらのTシャツは、手榴弾入りのプラスチックカップが海に廃棄されたイラストと“PLASTIC BOMB(プラスチック爆弾)”の文字をフロントに配置。てらいのないストレートなメッセージは、逆張りや冷笑主義がはびこる現代においてすっと胸に入ってくる。在庫を持たず、オーダーが入った時点で工場に発注をかけるというスタイルも、生産ロスを防ぐ意味でサステイナビリティーの理にかなっている。手に入れるまで多少時間はかかるにせよ、持続可能な社会に寄与していると考えれば、待ち時間すらどこか心地いい。
問/HEMT PR 03-6721-0882
掲載した商品は税込み価格です。
Photograph: Ryohei Oizumi
Styling: Hidetoshi Nakato(TABLE ROCK.STUDIO)
Text: Tetsuya Sato