週末の過ごし方

新馬場「中華あおた」で食らう
ロックンロールな町中華!
マッチと町中華。【第21回】

2024.11.22

新馬場「中華あおた」で食らう<br>ロックンロールな町中華!<br>マッチと町中華。【第21回】
わんぱくに焼きそばを食べるマッチ。「一気に麺をすすったとき、ソースの香りが鼻を抜ける感じがたまらないよね」

どんなときでもギンギラギンに人生を謳歌(おうか)するマッチがあの町、この町の味アリな中華料理店をめぐりながら、ラーメンをすすり、ときにはビールを飲みながら餃子を頰張る、わんぱくな大人のための食の探訪記。年末の超過密スケジュールもなんのその。気力にあふれるマッチが今回、訪れたのは品川区・新馬場で愛されつづける『中華あおた』。

10代の頃からリーゼント命という店主が作るパンチの利いた料理に、マッチのハートもロックオン!? 個性と人情にあふれる町中華は、やっぱりやめられない!

再開発が進む品川駅から京急本線でわずか2駅。江戸時代は日本橋からひとつ目の宿場町「品川宿」が設けられ、たいそうなにぎわいを見せたという新馬場に初めて訪れたマッチ。冬のグレーな空色とは対照的に太陽のように明るいオレンジのダウンジャケットをはおったマッチは年末の繁忙期にもかかわらず、いつもと変わらない笑顔を見せる。

『中華料理 あおた』の店構えに「これぞ、みんながイメージする町中華そのもの。入る前からいいお店だとわかるよね」と声を弾ませる。

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店主の青田さんとすぐに打ち解けたマッチ。「リーゼントが板についていてかっこいいです」

かつては料理サンプルが並べられていたであろう軒先のショーケースには、矢沢永吉グッズがずらりと飾られており「なかなか個性が強そうで楽しみです」と期待に胸をふくらませ、いざ店の中へ。リーゼントがばっちりキマった店主に温かく迎えられ、マッチも「予想をはるかに超えてきましたね!」とうれしそうだ。

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矢沢永吉ファンと聞いて納得。店主の青田さんの調理姿も絵になる!

この場所に先代が中華料理店をオープンさせたのは昭和36年のこと。現在は2代目店主の青田まさのりさんが厨房を切り盛りしており、昔も今も変わらない味でかいわいのサラリーマンの胃袋を支えている。マッチも青田さんに興味津々で、メニューを開くよりも先に「おいくつですか?」と質問。2歳年上と聞いて「少し先輩ですけれど、ほぼ同世代ですね! リーゼントもかっこいい。僕も昔、マネごとだけはしたことあるんです」と話が弾む。

品書きにはラーメンや焼きそばなど町中華の王道が並び「お昼を抜いてきた」と言うマッチは迷うことなく、餃子と麺料理を2種類注文。「いろいろメニューがあるのも楽しいけれど、シンプルなのも潔くていいですよね」と、さっそく運ばれてきたビールで喉を潤す。

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鮮やかなオレンジダウンと“黄金色”のビールがマッチ! 「この1杯が最高に染みるよね」

それにしても、まるで昭和の映画のセットのような味のある雰囲気。かつては名優、渡瀬恒彦さんも常連だったそうで“折り目正しい”町中華のムードに心が安らぐ。

料理ができあがるまでのあいだ、この1125日にこれまでいろいろな町の中華料理店を巡ってきたマッチの探訪の記録を一冊にまとめたムックが発売になることの感想を尋ねると「本当にうれしいし、ありがたいです。たくさんのお店にお邪魔させていただいて、そこでたくさんの方との触れ合いがあって。今年はデビューした当時と同じくらい忙しくさせていただいた年だったけれど、町中華の撮影は仕事と言うか、どちらかと言えばオフの延長みたいでした(笑)。だって、大好きな中華を食べてビールまで飲めちゃうんだから最高でしょう。どのお店も思い出深いですが、やっぱり2024年の最初に行った神楽坂で干支にちなんで辰ポーズをリクエストされたのは懐かしい(笑)。あとにも先にもあのポーズをしたのはあれきりですけれど(笑)。でも、そのおかげで今年も元気に乗り越えられたのかもしれません」と話すマッチの前に運ばれてきた餃子はこんがりと焼き色がついており、そのビジュアルも食欲をそそる。

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餃子600円。にんにくがばっちりきいた餃子。今年巡った町中華のなかでも「餃子のインパクトが最強で賞」に認定!
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今日のコーデのポイントは「オレンジしばり」。明るい色を着ると元気になるとマッチもお気に入り!

なにもつけずにひとつ頰張ると「これは相当、パンチが利いた味。醤油もラー油もいらないね」と、続けてもうひとつ。皮からちょっと飛び出たニラもご愛敬。

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壁に飾られた矢沢永吉のポスターを前に、“エーちゃん”になりきるマッチ。

「たぶん、と言うか絶対にロックを聴きながら仕込みをしていますよね。いい意味でワイルドで、このにんにくがガツンと利いた感じもすごく元気が出る」とマッチが言うと「いや、仕込みのときは矢沢永吉さんのDVDをずっとかけています(笑)」と店主。

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ソース焼きそば650円。マッチの好物のひとつ。具材はキャベツともやしでシンプルに。

「やっぱり! 外のショーケースを見たときから筋金入りだと思いました」と和気あいあいムードのところにソース焼きそばが到着。具材もシンプルな昔ながらの味にマッチも「ノスタルジーをかきたてられます」としあわせそうな表情。先代から受け継いだレシピはほとんど変えることなく、常連客がいつ来てもほっとする味を守っているのだという。

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ラーメン600円。昔ながらの醤油の香りとちぢれ麺。「オーソドックスな味を無性に欲するときがあるよね」とマッチ。
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    ラーメンの具材のサイズも「ぐっと来ます!」。スープは朝7時から炊きはじめるそうで、とんこつと鶏ガラのうま味がたっぷり。
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    食事を抜いてきたと言うマッチはラーメンに夢中。「麺が固めにゆでてあるのも好きです」

「ただいま、と言いたくなる場所があるのはとてもしあわせだと思います。今年はおかげさまですごく忙しくさせていただきましたが、武道館ライブや全国のいろいろなところに行くたびにファンの方に『お帰り、待ってたよ』と言ってもらえている気がしてそれがすごくうれしかったし、励みになりました。60歳になって自分の行動範囲はさらに広がっているし、これまではスケジュール的に難しいかなとあきらめなくてはならないこともあったけれど、いや行ける! 行こう!と。今はなんでもやりたいし、やれる気がしています。自分がしたいこと、行きたい場所、会いたい人のことを思うとがぜん、気力が湧いてきます。このあいだ、福島県で美空ひばりさんの除幕式があったんですけれど、僕も参加をさせていただいて。久しぶりに石井ふく子先生にもお会いできて、とてもうれしかったです」

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「おいしくて一気に食べすぎたかも」と“戦い”を終えて、燃え尽きマッチ。

ラーメンを食べ終え、青田さんと記念撮影。「このお店は、いつまでも誰かがただいまと帰ってこられるような場所であってほしいです」とマッチ。心優しいリーゼントの店主が営む町中華は、時代の変化に流されることなく、ずっとここに在りつづけるはずだ。

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「本物のマッチに会えてうれしかったです」と言う店主に「僕も楽しかったです!」と笑顔。いい店、いい味、いい店主と三拍子そろった最高の町中華!

中華料理 あおた
東京都品川区東品川1-35-3
営/11:30~13:3017:3020:00L.O.
土・日・祝休み

近藤真彦(こんどう・まさひこ)
1964年生まれ。歌手、俳優、レーシングチームオーナー兼監督、実業家。1979年テレビドラマ『3年B組金八先生』でデビュー。1980年以降はソロ歌手として、『スニーカーぶる~す』『ギンギラギンにさりげなく』『ハイティーン・ブギ』『ケジメなさい』『愚か者』などなど、ヒット曲を多数発表。現在もコンサートやディナーショーで多くの観客を魅了し、そのスター性は健在。

☆マッチさんのコンサート情報などはコチラ!

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NEWS!
『近藤真彦 マッチと町中華。』が11月25日(月)に発売!

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近藤真彦(マッチ)が熱々の餃子を頬張り、豪快に麺をすする…。アエラスタイルマガジンで連載中の、ワンパクな大人たちのための食の探訪記。大好評のその内容に、取材時のアザーカット他を盛り込んで一冊のムックに。日本武道館での還暦バースデーコンサート直後に行ったロングインタビューや、ワクワクが止まらないスペシャルな「読者プレゼント(抽選)」にもご期待ください!

タイトル:『AERA STYLE MAGAZINE presents 近藤真彦 マッチと町中華。』
仕様:B5判、100P、オールカラー 発売日:2024年11月25日(月) 定価:1650円[税込]

NEWS!
<マッチと町中華。>ステッカーが完成!

ステッカー

マッチさんが訪れた店舗には、ご本人からオリジナルステッカーをお配りすることになりました。記事掲載された店舗に足をお運びの際は、このステッカーを探してみてください!

Photograph: Akira Maeda(MAETTICO)
Styling: Eiji Ishikawa(TABLE ROCK.STUDIO)
Hair & Make-up: GONTA(weather)
Text: Keiko Kodera

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