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結婚式のスーツ、立場によって選び方が変わる?
知っておきたいフォーマルスーツとビジネススーツの違い。

2023.07.31(最終更新:2023.09.13)

結婚式のスーツ、立場によって選び方が変わる?<br>知っておきたいフォーマルスーツとビジネススーツの違い。

結婚式で着られる礼服にはいくつかの種類があり、自分の立場や式場の格式に適した装いをすることが大切です。また、場違いな服装で恥をかかないために、オーソドックスなフォーマルスーツとビジネススーツの違いについても押さえておきましょう。この記事では結婚式で着るスーツについて、ビジネススーツとの違いや正しい選び方などを解説します。

目次
  1. ビジネススーツと結婚式で着るフォーマルスーツの違い
  2. 自分の立場によってスーツの種類を選ぶ
    1. 正礼装
    2. 準礼装
    3. 略礼装
  3. 結婚式でハンサムにキマるスーツ選びと着こなし
    1. 新郎よりも目立たないのが最低限のマナー
    2. 黒すぎるコーディネートはNG
    3. グレースーツは結婚式にふさわしい?
    4. 結婚式でも着用できるグレースーツの条件
    5. ベストを合わせてフォーマル度を上げる
    6. ビジネススーツは着こなしを工夫して
  4. シャツ
    1. 王道は白無地
    2. ボタンダウンカラーは避ける
    3. タブカラーでエレガントに
    4. ウィングカラーはボウタイとセットで
  5. ネクタイ・ボウタイ
    1. 主流はシルバーグレー
    2. ボウタイやバロックタイも選択肢に入れて
  6. ドレスシューズ
    1. 黒のストレートチップかプレーントゥを選ぶ
    2. ヘビ革やワニ革は禁物
  7. 結婚式にふさわしい小物選び
    1. チーフやタイピン、カフスなど、参列者が身につけても許される小物は?
    2. 身につけているとマナー違反と思われる小物は?
    3. 華やかさを加えるアイテム
    4. NGの小物とその理由
  8. 結婚式に参加する場合のスーツの相場は?
    1. おおよそのスーツの相場
  9. 結婚式で着るスーツのおすすめブランド5選
    1. バーニーズ ニューヨーク
    2. 麻布テーラー
    3. 五大陸
    4. ザ ショップ ティーケー
    5. ニューヨーカー
  10. まとめ
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フォーマルスーツは礼服の一種で、見た目はビジネススーツと似ていますが用途は異なります。冠婚葬祭用の礼服には、正礼装、準礼装、略礼装の3種類があり、このうちフォーマルスーツは略礼装にあたります。フォーマルスーツのカラーは黒が基本で、その黒の度合いも黒いビジネススーツより深いのが特徴。明るいところで見比べると、フォーマルスーツの黒が濃いことがよくわかるでしょう。

フォーマルスーツではドスキンやタキシードクロスといった礼服専用の高級生地が使われており、生地の織り方や染め方も黒を濃くすることに特化しています。対して、ビジネススーツは日常的に着用するものであり、通気性の高さやストレッチ性など、機能面を重視した生地が使用されます。このように用途が異なるため、黒の濃さに差が出るのは当然といえるのです。また、フォーマルスーツにはマットな質感があり、過度な光の反射によって白っぽく見えるのを防いでいます。朱子織で織られた礼服用の生地には柔らかさと適度な光沢があり、見た目や手触りにも高級感があります。

その他の違いとして、多くのビジネススーツではラペルの縁にステッチが入っていますが、カジュアル感が強まるのでフォーマルスーツのラペルには入っていません。また、ジャケットの後身頃の裾に入った切れ込みをベントと呼びますが、フォーマルスーツでは切れ込みのないノーベントが主流。一方、ビジネススーツは真ん中に1つ切れ込みがあるセンターベントや、両側に2つ切れ込みがあるサイドベンツが一般的です。さらに、フォーマルスーツのスラックスの裾は折り返しがないシングルであるのに対して、ビジネススーツでは裾を折り返すダブルが主流となっています。

黒のビジネススーツの着こなしはこちら>>
ダブルスーツの着こなしはこちら>>

結婚式に出席するときは、3種類ある礼服のなかから自分の立場に見合ったものを選ぶ必要があります。ここからは、正礼装、準礼装、略礼装のそれぞれの特徴と着用に適した立場を紹介していきます。

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最も格式が高い正礼装にはモーニングコートと燕尾服があり、どちらを着るべきかは時間帯によって決まります。モーニングコートは昼の正礼装で、午前中から午後6時ごろまでの結婚式で着用します。午後6時以降の夜の結婚式では、燕尾服を着るのが一般的なマナーです。なお、冬は日没が早いので午後5時を切り替えの目安にするといいでしょう。

モーニングコートは、フロックコートの前身頃の裾を斜めにカットし、後身頃の膝裏までの長い裾を斜めにカットした上着が特徴。コールパンツと呼ばれる縞模様のスラックスに、シルバーグレーのネクタイ、または白黒のストライプ柄のコールタイを合わせます。

燕尾服の上着は、前身頃の裾が腰の位置で横にカットされ、長く伸びた後身頃の裾が2つに割れており、名前のとおり燕の尾によく似たデザイン。ウィングカラーシャツとボウタイ、ベストをすべて白で統一して合わせるのが一般的で、ドレスコードで「ホワイトタイ」と指定された場合はこの燕尾服を着ていきます。

結婚式では、主役である新郎か両家の父親が正礼装を着用することになります。

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準礼装には昼のディレクターズスーツと夜のタキシードがあり、正礼装と同じように時間帯で使い分ける必要があります。

ディレクターズスーツは、ブラックのジャケットにグレーのベスト、コールパンツというコーディネートです。パンツは必ずしもコールパンツ限定ではなく、ライトグレーのスラックスやハウンドトゥースのパンツを合わせても良いでしょう。さらに、ウィングカラーシャツとコールタイかシルバーグレーのネクタイを合わせるのが主流のスタイルです。

正礼装に位置付けられることもあるタキシードの襟の形には、ヘチマ型のショールカラーとピークドラペルの2種類があります。ウィングカラーシャツにブラックのボウタイを合わせ、ベストまたはカマーバンドを着用するのがタキシードの正しい着こなしです。なお、ドレスコードの「ブラックタイ」はタキシードのことを指しています。

主賓クラスのゲストや、乾杯・スピーチを任されたゲストが着用したい礼装です。

略礼装にはブラックスーツとダークスーツがありますが、時間帯によって服装を切り替えるルールはありません。ブラックスーツだけでなく、ミッドナイトネイビーやチャコールグレーなどの濃い色のスーツであれば略礼装として使うことができます。スーツの柄は無地が適切で、白シャツに白系のネクタイを合わせるのが良いでしょう。さらに、グレーやシルバーのベストを合わせれば結婚式らしい華やかな雰囲気になるのでおすすめです。

ちなみに、祝いの場である結婚式でもブラックスーツを着る日本の習慣はグローバルスタンダードではありません。キリスト教文化圏で黒は悲しみの色という共通認識があり、結婚式に黒は縁起が悪いと感じる人が多いためです。例えば、英国ではチャコールグレーのスーツを着て結婚式に参列する人が多いようです。

略礼装は最も気軽なゲストスタイルで、一般ゲストとして結婚式に招待されたときはブラックスーツかダークスーツを着ていきましょう。

結婚式では最低限のマナーを守りつつ、ハンサムなコーディネートで祝いの席に花を添えたいものです。ここからは、結婚式で着るスーツの選び方や着こなし、マナー、注意点について、特に着る機会が多い略礼装にスポットを当てて解説していきます。

気軽な雰囲気の式であればゲストの服装はある程度自由が利きますが、白や、白に近い明るい色のスーツは新郎新婦とかぶる恐れがあるので避けましょう。結婚式の主役はあくまでも新郎新婦であり、2人を引き立てることもゲストの役割の一つです。

派手なストライプや奇抜な柄のスーツも、悪目立ちする恐れがあるので避けるのが無難です。ただし、シャドーストライプのような地味な柄であれば許容される傾向があります。ベルトのバックルなど、アクセサリー類も大きすぎるものはカジュアルな印象を与えるので注意が必要です。

黒は喪服の色でもあり、コーディネート全体が黒すぎると縁起の悪い印象を与えます。スーツと靴は黒でも問題ないので、合わせるネクタイやベストは黒以外の色を選ぶのが良いでしょう。特に、黒のネクタイは結婚式にふさわしくありません。シルバーやパステルカラーなど、華やかな色を取り入れてコーディネートを明るくしましょう。

黒のベストはマナー違反ではありませんが、スーツが黒ならばベストはグレーにするなど、コーディネートを工夫することでシックかつスマートな印象になります。セットアップに色柄の違うベストを合わせる着こなしをオッドベストといい、結婚式にふさわしいコーディネートとして人気を集めています。

新郎新婦の家族でなければグレースーツの着用は可能です。ただしオーセンティックで控えめなデザインを心がけること。主役である新郎が白やライトグレーの礼服を着ることを考えると、参列者は脇役に徹することが原則です。

グレーも明るめだと目立ち、また軽く見えます。ミディアムグレーはブランドや生地によって濃度に幅があるため、チャコールグレー程度の濃さを心がけてください。光沢のある素材や目立つ柄は避けてください。無地に見えるシャドウストライプであれば許容範囲です。

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ジャケット・ベスト・スラックスの3点がそろったスリーピースは、ジャケットとスラックスのみのコーディネートよりもフォーマル度が上がります。もともとはスリーピースが公式な場での正装でしたが、徐々に簡略化されてベストが省かれるようになったという歴史的な経緯があり、本来はスリーピースが正式なスタイルです。

二次会などで上着を脱いだときも、ベストを着ていれば品格を保つことができます。体形が気になる人は、ベスト着用によるスタイルアップ効果も期待できるでしょう。なお、ベルトのバックルが大きすぎると、ベストが上に乗ったときにお腹が膨らんで見えるので注意が必要です。

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色柄が派手すぎなければ、ビジネススーツで結婚式に出席するのは必ずしも不適切ではありません。ただし、会社に出勤するときと同じネクタイやくたびれた靴を合わせると、仕事帰りのように見えて印象が悪いでしょう。ホワイト系のネクタイやポケットチーフを用意して華やかさを添えれば、一気に結婚式らしいコーディネートになります。ビジネススーツで参列せざるを得ないときは、着こなしを工夫して華やかに見せることが大切です。

ちなみに、男性は手ぶらが基本のマナーとなりますが、バッグを持っていく場合は小ぶりなクラッチバッグが比較的フォーマルです。注意点として、柄やブランドロゴが入ったものは避け、ブラックレザーのシンプルなものを選ぶようにしましょう。

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結婚式に着ていくシャツを選ぶときのポイントは、襟型の種類に着目することです。ここからは、結婚式で着るシャツの選び方や着こなし、マナー、注意点について紹介していきます。

結婚式では白無地のシャツが基本で、フォーマルな場ではカジュアルなオックスフォード生地よりも滑らかで光沢のあるブロード生地のものが適しています。ただし、カジュアルな式であれば必ずしも白無地一択ではなく、控えめなストライプ柄や、ピンク、サックスブルーなどのパステルカラーを取り入れるのも新鮮です。

クラシックな装いが好みの人は、シングルカフスではなくダブルカフスのシャツがおすすめ。ダブルカフスは袖口が折り返されているタイプで、シングルカフスよりもフォーマルですが、サイジングが難しいので上級者向けだといえます。カフリンクスは白蝶貝か真珠のものが結婚式には適しています。また、前立てはシャツの前端を内側に折り込んだ裏前立てが好ましいでしょう。

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クールビズで着られることも多いボタンダウンカラーシャツは、本来スポーツ競技で襟が邪魔にならないように作られたものです。カジュアル感が強いので、結婚式などのフォーマルシーンには適していません。

結婚式にふさわしい基本の襟型は、レギュラーカラーかセミワイドスプレッドカラーです。レギュラーカラーは最もオーソドックスな襟型で、開きの角度は75~90度です。英国で人気があるセミワイドスプレッドカラーはやや開きが大きく、角度は90~100度となっています。

ときには遊び心を加えて、襟が180度と水平に開いたホリゾンタルカラーシャツを着てみるのも良いでしょう。ノータイスタイルでも見栄えが良いため、二次会ではネクタイを外すなどのアレンジも楽しめます。

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タブカラーは、襟の左右から出ているつまみ紐をボタンで留めるタイプの襟型です。つまみ紐の上にネクタイを通すことでノットが持ち上がり、立体的でエレガントなVゾーンを作ることができます。ベストを着用するとVゾーンが狭まりますが、襟の大きなシャツだと見た目のバランスが悪くなる場合があります。このとき、両襟を紐で固定するタブカラーシャツであればスタイリッシュに収まるのでおすすめです。

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正礼装や準礼装と相性の良いウィングカラーシャツを略礼装に合わせるのも一つの方法です。コーディネート全体が格調高くなるため、結婚式のような場面にはふさわしいといえるでしょう。ウィングカラーは、小さな襟先が前に倒れているデザインの立て襟です。ボウタイやバロックタイに合わせるのが基本なので、バランスが悪くならないようにベストも併せて着用するのが着こなしのコツです。

結婚式におけるスーツとシャツの基礎知識の次は、Vゾーンの印象を大きく変えるネクタイの選び方も押さえておきましょう。ここからは、結婚式でつけるネクタイ・ボウタイの選び方や着こなし、マナー、注意点について解説します。

ネクタイはシャツ同様白が望ましいとされてきましたが、現代ではシルク素材のシルバーグレーが主流となっています。家族の式に列席する場合は親族で白にそろえることもありますが、友人としての出席であれば華やかなシルバーが結婚式らしくて良いでしょう。

パステルカラーやシャンパンゴールドのような色も許容されるようになってきたので、式の雰囲気に合わせて取り入れてみるのもおすすめです。また、紫は聖徳太子が冠位十二階の最上位に定めた色で、日本では古来から高尚なイメージを持たれてきました。高貴な雰囲気を演出したいときは、淡いパープルのネクタイを取り入れてみてください。

派手すぎる原色や、暗い色のネクタイは結婚式では避けましょう。柄は無地が基本ですが、フォーマル度が高い織り柄や小紋柄であれば問題ありません。結び方はプレーンノットで結び目をコンパクトにし、ノットの下にディンプルと呼ばれるくぼみを作るのがフォーマルなスタイルです。

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Vゾーンに特別な雰囲気を与えたいときは、通常のネクタイよりもフォーマルなボウタイやバロックタイを取り入れてみましょう。基本的に、ボウタイは燕尾服やタキシードなどの夜の正装に合わせるものなので、昼の式ではなるべく避けるのが無難です。

昼に着用する場合は、シルバーなどの華やかな色のものを選ぶと良いでしょう。ネクタイの場合、黒は避けるべき色ですが、ボウタイでは黒が王道の色です。ウィングカラーシャツにボウタイを合わせれば、フォーマルでドレッシーな装いになります。また、ノットにボリュームがあるバロックタイは最もフォーマル度が高く、主賓クラスのゲストはぜひ取り入れたいアイテムです。

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フォーマルシーンでは、ドレスシューズの選び方で着こなしの印象が大きく変わります。ここからは、結婚式で履く靴の選び方や着こなし、マナー、注意点について解説していきます。

フォーマルでしか履くことを許されないオペラパンプスを除くと、革靴でフォーマルだとされているのがストレートチップで、プレーントゥがそれに続きます。ストレートチップはつま先部分に横一直線のステッチが入っているデザインで、プレーントゥはつま先部分にステッチがないシンプルなデザイン。また、結婚式に履いていく靴の色は黒が基本。茶色の靴はカジュアルな印象が強く、フォーマルスーツの色合いとも相性が悪いので避けてください。

革靴には内羽根式と外羽根式の2種類があります。内羽根式は紐を通すパーツがアッパーと一体になっており、紐を締めると羽根同士がぴったり閉じるようになっています。一方、紐を通すパーツがアッパーの上から取り付けられていて、紐を締めても羽根と羽根の間に隙間が残るのが外羽根式です。着脱しやすい外羽根式は野外作業などで使われてきた歴史があり、内羽根式よりもカジュアルな様式とされています。したがって、結婚式に最も適している靴は黒の内羽根式のストレートチップです。

ちなみに、紐のない革靴はカジュアル感が強く、冠婚葬祭では基本的に履けませんが、モンクストラップだけは例外的に履くことができます。修道僧が履いていた靴が原型となっているモンクストラップシューズのうち、ストラップが1つのものはシングルモンク、2つのものはダブルモンクと呼ばれます。かつての英国王、エドワード8世がジョンロブに注文して作らせた靴が起源とされており、紐靴以外で唯一スーツに合わせられるのがモンクストラップです。

ヘビ革やワニ革などのアニマル柄は、殺生をイメージさせるので冠婚葬祭にはふさわしくありません。スエード素材の靴も生々しい雰囲気があり、縁起が悪いと感じる人もいるので履かないようにしましょう。穴飾りがあるウィングチップも、カジュアルなデザインなので避けるのが無難です。ウイングチップの穴飾りは、そもそもは悪路で水はけを良くしたり、傷が目立たないようにしたりという意図があるため、カジュアルな印象となります。同様に、スニーカーやタッセルローファーなどもカジュアルすぎるので避けましょう。

結婚式はお祝いの場ですから、男性も着飾ることは許されています。チーフやタイピン、カフスといったアイテムは正統派でベーシックなのでおすすめ。ただし、色はシルバーや白、黒といったスーツやシャツに近いトーンにとどめておきましょう。

意外に見落としがちなのが時計です。マナーブックには、時間を気にすることは主賓に失礼なので、着用自体を控えるように書かれているものがありますが、実際にはあまり現実的ではありません。ただ、文字盤が大きなものやデジタルウオッチ、ケースに厚みがあるものは時計の存在感が強調されるので、できれば避けましょう。シャツと手首の隙間にすっきり収まる薄手の三針タイプがおすすめです。

結婚式に参列する際のドレスコードはNGなこと多くて堅苦しく感じられるかも知れません。でも逆にルール範囲内でのプラスアルファもあります。たとえばタイ。通常のネクタイタイプでなく、アスコットタイやボウタイにもトライしてみてください。フォーマルながら華やかさを感じさせます。注意したいのは派手な柄を控えることとシャツとの相性。共にウィングカラーに合わせるのが基本。ボウタイはもともと夜用でしたが、最近では昼間の着用もOKになっています。

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また、チーフの挿し方でもひと工夫。いつものTVホールド以外に、スリーピークスやパフなどに変えてみるだけでもポイントになります。

気を付けたいもののひとつがバッグ。貴重品を入れる必要があるのでバッグなしは現実的ではありませんが、結婚式はハレの場ですから、日常使いのものはふさわしくありません。カジュアルなリュックはもちろん、ビジネス用のブリーフケースも避けたほうがいいでしょう。使うなら薄手のクラッチバッグが最適です。

結婚式に参加することが多くなり、毎回礼服を着るといっても、通常のビジネススーツと比べれば頻度は圧倒的に少ないでしょう。一方でさほど流行の影響を受けないため、長く着用できるメリットがあります。どんなスーツを選べばいいか、購入金額の目安から考えてみましょう。

ビジネススーツと同様、値段の違いは素材と仕立ての差が大きいです。量販店では12万円というものもありますが、見た目の質感や耐久性では明らかに差がありますから、3~4万円程度は投資と考えて購入していいでしょう。また、体形の変化も考慮し、大きくできるようにしっかりと縫い代があるものを選んでください。

ある程度の立場であれば、礼服も重要な身だしなみのひとつ。少々高くても上質なウールのものを選んでください。既製服であれば5~7万円ですが、思い切ってオーダーにするのもいいでしょう。生地にもよりますが、パターンオーダーで8万円~、フルオーダーで1015万円は見ておいたほうが良さそうです。

着る機会が少ない分、長く愛用することも多い礼服は信頼のおけるブランドで仕立てるのが良いでしょう。ここからは、結婚式で着るスーツのおすすめブランドを5つ厳選して紹介します。

1923年にバーニー・プレスマンがマンハッタンで創業した老舗ブランドが「バーニーズ ニューヨーク」です。「バーニーズ ニューヨーク」らしさを意味する「バーニーズテイスト」にこだわったセレクションが特徴で、高級感のある洗練された雰囲気で多くのファンを獲得しています。タキシードからブラックスーツまでそろった幅広いラインナップの中からニーズに合ったものを選ぶことができます。

1999年設立の「麻布テーラー」は、革新の継続によって新鮮な伝統を作り上げることを信条としているブランドです。カウンセリングや採寸を通して顧客それぞれのニーズに合った1着を仕立ててくれます。選べる生地は3000種類以上あります。

英国の伝統とフランスの華やぎ、イタリアの粋、アメリカの合理性、そして日本の繊細さを兼ね備えた「日本発世界服」を提案するブランドが「五大陸」です。日本式の引き算の美学を意識した、シンプルで洗練されたデザインが特徴です。日本の尾州や英国のハダースフィールド、イタリアのビエラなど、世界中の産地から厳選して取り寄せた生地で上質な1着を仕立ててくれます。

「タケオキクチ」系列の「ザ ショップ ティーケー」は主にショッピングセンター向けに展開するブランドで、コストパフォーマンスの高さが特徴です。フォーマルシーンに最適なスリーピーススーツも販売されており、機能性も高いので1日を快適に過ごすことができるでしょう。

株式会社ダイドーリミテッドが1964年に設立した「ニューヨーカー」は、ベーシックでありながらトレンドを取り入れたスタイルを提案しているブランドです。生地と縫製、ディテールにこだわったパターンオーダーでは、スタイルと素材を自由に組み合わせて自分好みの1着を仕立てることができます。縫製工場は生地にとって最適な環境に整えられており、そこで仕上げられる上質なスーツは美しい見た目と快適な着心地を両立しています。

結婚式のスーツには正礼装、準礼装、略礼装の3種類があり、どの立場として出席するかによって装いを変える必要があります。また、ドレスコードは時間帯によって変わるため、正礼装と準礼装を着るときは注意が必要です。

フォーマルシーンには独自のルールがあり、会社に行くときと同じ服装で結婚式に参加するのは失礼にあたります。ネクタイは白系のものを、ドレスシューズは黒のストレートチップかプレーントゥを選び、結婚式にふさわしい服装を心がけてください。ときには気分を変え、ウィングカラーシャツにボウタイやバロックタイを合わせてフォーマルに決めるのも良いでしょう。

ビジネススーツより着る機会が少ないとはいえ、フォーマルスーツは長持ちするものが1着あると便利です。上質なスーツを仕立ててくれるブランドで、どのようなシーンにも対応できるフォーマルスーツをオーダーしてみてはいかがでしょうか。

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