スーツ

ネクタイは必要?
種類や素材、おしゃれなデザイン選び、人気ブランドを解説

2021.09.29

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ネクタイはスーツスタイルの印象を左右する重要なアイテムです。最近ではクールビズの浸透や、ビジネスカジュアル化が進んだ結果、ネクタイを締める機会が減ったという方は。この記事では、ネクタイの基礎知識や人気ブランドについて解説します。

ネクタイはいる? いらない?

ビジネススタイルの多様化により、ビジネスカジュアルを許容する企業は増えています。それによって、バンドカラーシャツやポロシャツといった、ノーネクタイでもスマートに着用できるアイテムも流行しています。

さらに、新型コロナウイルスの感染拡大により、テレワークが浸透。在宅勤務になれば基本的には服装の制限がなくなるため、ネクタイを締める機会が減っているのです。

だからといって「ネクタイが不要か」というと、そんなことはありません。社外の人とのコミュニケーションの機会が多かったり、外回りの多い営業などの職種にとって、やはりネクタイは重要なアイテムのひとつです。ノーネクタイだと、シーンによっては相手にだらしない印象を与えてしまうことさえあります。

商談やプレゼン、そしてフォーマルな場所でもネクタイは欠かせません。「ネクタイ不要論」がささやかれる時代ではありますが、やはりネクタイは現代ファッションにおいても重要アイテムと言えます。

ネクタイの種類

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次に「ネクタイの種類」について確認していきましょう。ダービータイやナロータイ、フレスコタイなどをはじめ、ネクタイにはさまざまな種類があります。

ダービータイ(ジャカードタイ)

ダービータイは、先端が剣先のようにとがった形をしているネクタイです。一般的にネクタイというと、このタイプのものを指すことが多く、最もポピュラーな形状のネクタイです。ジャカードタイと呼ばれることもあります。

英国貴族のダービー卿が愛用していたことがその名前の由来です。それが日本にも伝わり、現在にかけてこのように定着しています。

ナロータイ

ネクタイのなかでも大剣の幅が狭いものをナロータイ(スリムタイ)と呼びます。ナロータイについて明確な定義はありませんが、一般的には「大剣の幅」が4cmから6cmのものを指すことが多いです。

大剣が狭くなっていることもあり、着用時にシャープな印象を与えるのが特徴です。最もよくある着用法としては、同じようにシャープなシャツやスーツと合わせて、よりその印象を際立たせる方法です。

その一方で、カジュアルな印象を強く与えるため、ビジネスシーンには不向きとされています。また、大剣が狭いという特性上、モード系のスーツ以外と合わせることが非常に難しいという特徴もあります。大剣の幅が少し違うだけで、まったく異なる印象を与えられるのも、ネクタイならではの面白さですね。

フレスコタイ

Fresco(フレスコ)とは、イタリア語で「涼しげ」「新鮮」という意味があります。ネクタイの生地が薄めであり、非常に軽やかな作りになっているのが特徴。一年を通して着用することもできますが、特に夏によく使われるネクタイです。

なぜネクタイの生地が薄めになっているかと言うと、丁寧に時間をかけて、特殊な織り方、「マリネッラ ナポリ」をしているからです。具体的には、経糸(たていと)同士を絡み合わせて、その間に緯糸(よこいと)を入れるという織り方をしています。これにより、抜群の軽量性や通気性を実現します。

幅広いシーンで使えることも魅力のひとつ。ビジネスシーンでシャツと合わせるのはもちろんのこと、プライベートやカジュアルシーンでも違和感なく着用することができます。

リネンタイ

リネン素材が使われたネクタイです。天然素材である麻の高級感あふれる仕上がりがポイント。合成繊維では出せない風合いが魅力です。

麻は天然素材のなかでも屈指の強度を誇り、パリッとした仕上がりや、爽やかな手触りが特徴です。見た目もかなり涼しげなので、夏にぴったりのネクタイと言えます。注意点としては、シワになりやすい特性があるため、しっかりとした手入れが必要になります。

ウールタイ

ウールを使ったネクタイ全般を指します。リネンタイと違い、秋や冬におすすめのネクタイです。ウールという素材自体温かみのあるものなので、コーディネートにたやすく季節感を採り入れることができます。

ウールタイの特徴としては、結びやすく、しわになりにくいことです。注意点としては、生地に厚みがあり毛足もあるため、コーディネートによってはやぼったい印象を与えやすいこと。なるべく明るい色のウールタイを選ぶことによって、その問題は解決できます。

ニットタイ

ニットタイは、名前のとおりニット編みになっているネクタイを指します。20世紀前半ごろに誕生し、現在でも定番のアイテムとして使われています。通常のネクタイに比べてふんわりとした質感が特徴。

ニットタイの特徴は、先端が水平になっている「スクエアエンド」のシルエット。シャツ1枚で胸元が寂しいときなどに、格好のアクセントとして活躍してくれます。

ボウタイ

いわゆる「蝶ネクタイ」を指します。形状として、手結びのものと、ワンタッチで着用できるものの2種類が存在します。

手結びの場合は少し手間がかかってしまうため、ワンタッチタイプのものがポピュラー。リボンサイズが変えられないというデメリットはあるものの、手結びとは比較にならないほど脱着が楽です。

ボウタイは、フォーマルなスタイルに合わせるだけでなく、カジュアルファッションにもアクセントとして採り入れることができます。

アスコットタイ

アスコットタイは、通常のネクタイよりも大剣の幅が広い、エレガントさが特徴のアクセサリーです。19世紀の英国発祥と言われるネクタイで、モーニングコートに合わせるためのタイとして誕生したと言われています。

フォーマルアイテムとしての印象が強く、モーニングに限らず、ディレクターズスーツやタキシード、フロックコートやブラックスーツなど、さまざまなスタイルに合わせることができます。

シャツに関しては、ウイングカラーなど、さまざまな襟型に合わせることができます。フォーマルの印象が強いアイテムですが、日常のスタイルに上品なアクセントとして加えるのもありでしょう。

おしゃれなネクタイのコーディネートのポイントとマナー

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ここからは、ネクタイのコーディネートのポイントとマナーについて確認してきます。

ビジネスシーンでしっかりと決める

まずは定番の組み合わせである、ビジネススーツ×ネクタイです。ネクタイと言えば、やはりビジネススタイル。スーツとシャツ、スラックスだけではどこか物足りないところに、引き締まった雰囲気を作ってくれるのがネクタイです。

特にネイビーの無地のネクタイは、幅広いカラーのスーツに合わせることができるので、1本は持っておいて損はないでしょう。社内で勤務することが多い職種から、営業のような外回りの多い職種まで、幅広く活用できます。

またワインレッドのレジメンタルタイも、ネクタイの王道と言えるでしょう。柄が入っていることによって、カジュアル感が増し、親しみやすさを演出できるのもポイントです。

「季節感を与えるアイテム」としてのネクタイ

ネクタイは適切な色や素材を選ぶことによって、コーディネートに「季節感」を採り入れることができます。

例えば先ほども紹介したウールタイは、生地に厚みがあり温かさを感じさせるため、秋や冬の着用におすすめです。普段の冬服に合わせるだけで、より季節感を強調することができます。特に無地のウールタイは、どんなスーツスタイルとも合わせやすいので、1本は持っておきたいネクタイです。

夏にネクタイを着用するときは、リネンタイのようなさっぱりした素材のネクタイを締めるのがおすすめです。リネンタイは淡い色のものが多いので、より清涼感を演出してくれます。合わせるジャケットもリネンにして、季節感をさらに高めていくのもいいでしょう。

ニットタイのポイント

ニットタイは、ビジネスシーンやカジュアルシーンを問わず着用できる便利なアイテムです。スーツスタイルと合わせるときは、シンプルにスーツとニットタイを組み合わせ、ドレスダウンを狙うことができます。

ニットタイはカジュアルスタイルにも採り入れやすく、シャツ1枚にニットタイを合わせるだけでも十分おしゃれに決まります。柄物も豊富なので、自分の望むコーディネートがしやすいのも、ニットタイの大きな魅力でしょう。

ネクタイの人気ブランド

最後に、ネクタイの人気ブランドを紹介します。

E.MARINELLA NAPOLI(マリネッラ ナポリ)

最初に紹介するのはマリネッラ ナポリというブランドです。1914年、エウジェニオ・マリネッラ氏がイタリアで創業。ビクトリア広場に最初の店を構え、後にドレスシャツやネクタイを仕立てる工房も構えました。

マリネッラ ナポリのネクタイは、生地の厚みや、ねじれ、しわに強い構造が特徴。クオリティーの高いネクタイを求める方におすすめのブランドです。

Drake’s(ドレイクス)

続いて紹介するのは、1977年創業のブランド、ドレイクスです。創業当時は、主に紳士向けの小物を作っていました。ハイクオリティーな製品が評価され、ネクタイやシャツのファクトリーブランドとしての地位を築いています。

ドレイクスのネクタイは、イギリスの自社工場で生産されており、バリエーションが豊富。生地の密度や重量に徹底的にこだわっており、ネクタイを結んだときに深い陰影が生じるよう計算されています。

FRANCO BASSI(フランコ バッシ)

続いて紹介するのは、フランコ バッシです。創業者のフランコ・バッシ氏が、1973年に自らの名を冠したブランドを設立しました。シルク産業が盛んである、イタリア北西部のコモという街でスタートし、「イタリアのネクタイと言えばフランコ バッシ」と言われるほど、圧倒的なネームバリューと評価を得ています。

フランコ バッシのいちばんの特徴は、伝統を重んじたデザインでありながら、ほどよくトレンドが採り入れられていることです。まさに新旧のエッセンスが融合した、究極のネクタイと言えるでしょう。

FAIRFAX(フェアファクス)

続いては、国産ブランドのフェアファクスです。バリエーションの豊富さが特徴で、ソリッドタイやニットタイ、ウールタイ、ドットタイ、ストライプタイ、ボウタイなど、幅広い商品のなかから理想の一本を見つけることができます。

ストライプ柄のソリッドタイは、ネクタイの定番として人気の商品。メランジ感が出ているのが特徴で、濃淡の組み合わせもよく、胸元をエレガントに見せることができます。また素材はシルク100%で作られているので、オールシーズンで利用できるのも便利ですね。

Charvet(シャルべ)

最後に紹介するのが、世界最古の歴史を有するフランスのブランド、シャルべです。創業は1838年、世界初のシャツ専門店としてスタートしました。アメリカやフランスの歴代大統領をはじめさまざまな著名人やセレブに愛されてきました。

シャツブランドとして有名なシャルべですが、現在ではネクタイやボウタイなどの小物も扱っています。極上のシルクを使用し、ふんわりと立体的に仕上げられた、まさに高級ネクタイの代名詞的存在と言えるでしょう。

まとめ

ビジネススタイルは多様化してきていますが、ネクタイは依然として重要なアイテムのひとつ。

ネクタイは一般的なダービータイ(ジャカードタイ)をはじめ、ナロータイやフレスコタイ、リネンタイやウールタイなど多種多様。自分の理想とするスタイル、季節やシーンによってうまく使い分けるようにしましょう。

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