カジュアルウェア
気温10度に適した服装とは?
コーディネートやアイテム選びのポイントを解説
2021.12.07
寒い季節に活躍するアウター5ブランド

気温10度のコーディネート例を紹介してきましたが、寒い季節になるとどうしてもアウターが主役になります。アウター選びこそが冬のスタイルを決める、と言っても過言ではありません。続いては、寒い季節に活躍するおすすめのアウターブランドを5つ紹介します。
MACKINTOSH LONDON(マッキントッシュ ロンドン)
1823年にチャールズ・マッキントッシュが発明した世界初の防水布「マッキントッシュ・クロス」を起源とする、イギリスを代表とするアウターブランド「マッキントッシュ」。防水アウターの元祖とも言うべき、ゴム引きコートを発明したブランドとしても有名です。ゴム引きコートとは、生地の間に天然ゴムを塗って圧着した防水生地で製造されたコートのこと。そんな歴史あるマッキントッシュから派生し、2015年三陽商会によってスタートしたメインラインが「マッキントッシュ ロンドン」です。
マッキントッシュ ロンドンのコートのなかでも代表格といえるのが「ダンケルト」。ブランドスタート以来のベストセラーであるゴム引きコートをルーツとするダンケルトは、マッキントッシュならではの洗練されたデザインが特徴です。オーソドックスでありながら上品さを感じさせるコートは、オン・オフ問わず大人のコーディネートによくマッチします。
イギリスの有名ブランドの伝統を受け継ぎつつ、マッキントッシュ ロンドンの製品の縫製は基本的に日本国内で行われます。イギリスブランドの洗練されたデザインと日本の巧みな職人技術が合わさったコートは、大人の男性なら1着は持っておきたい定番アイテムです。
Paul Stuart(ポール・スチュアート)
ポール・スチュアートは、1938年にアメリカのニューヨークで創業した紳士服店をルーツとするメンズ、レディスブランド。多くのアメリカ紳士服店と同様に当初はアイビールックをメインとしていましたが、徐々に独自のスタイルを確立していきました。現在では自社ブランドの製品のみならず、世界各国の優れたブランドから選び抜いたアイテムを販売するセレクトショップとしても広く支持されています。
ポール・スチュアートは、紳士服仕立ての本場として知られるイギリスのロンドンにある「サヴィル・ロウ」に集まるビスポークに共通する、流行に左右されないエレガントで洗練されたスタイルを踏襲。ブリティッシュの伝統的なスタイルとニューヨークのモダンなテイストをミックスした、バランスのよさが特徴です。
このポール・スチュアートのコートは、どれも世界有数の品質を誇るメーカーの生地を用いたこだわりの逸品。洗練されたデザインのコートを採り入れれば、たちまち大人の冬のコーディネートが完成します。デザイン性もさることながら、撥水性や花粉プロテクトといった高い機能性を誇るアイテムが多い点も特徴です。
Aquascutum(アクアスキュータム)
1851年、仕立て職人のジョン・エマリーによってロンドンで創業したアクアスキュータム。アクアとはラテン語で「水」、スキュータムとは「盾」のこと。「水の盾=防水」という意味を持つアクアスキュータムは、ブランド設立のわずか2年後に世界初の防水ウールを開発した世界的な老舗ブランドです。
アクアスキュータムのコートの代名詞が、高い防水性を誇るトレンチコート。このためアクアスキュータムは、同じくトレンチコートで有名なバーバリーと並んで、ブリティッシュ・トラッドの2大コートブランドとして知られています。
アクアスキュータムのトレンチコートは、1914年からの第一次世界大戦で戦うイギリス軍兵士のために開発されました。前線で戦う兵士のために作られただけあって、高い実用性と機能性に定評があります。しっかりした生地ながら柔軟性も兼ね備えていて動きやすく、オン・オフ両方で活躍するオールラウンダーのコートです。薄くて軽やかであるにもかかわらず保温性が高いのも特長で、寒い時期でもスタイリッシュに着こなせます。
LARDINI(ラルディーニ)
高品質でおしゃれな大人のブランドとして人気を博すラルディーニは、1978年にイタリアのアンコーナという町の小さな仕立て工房からスタートしました。プラダ、ドルチェ&ガッバーナをはじめとする世界の名だたるメゾンの製品を製造してきた高い技術力を誇り、いまではオリジナルブランドとしても多くの人に愛されています。
屈指の技術力を誇る職人たちの手作業で作られるアイテムはどれも、素材のよさと丁寧な縫製に支えられた逸品ばかり。製造工程の一部を海外の拠点に置くブランドが多いなか、ラルディーニは最初から最後までイタリア国内で製造する、完全なメイド・イン・イタリーにこだわっているのが特徴です。
ラルディーニのアイテムの特徴といえば、ラペルに付いている花形のブートニエール。ブートニエールというとジャケットのイメージが強いかもしれませんが、スタイリッシュなシルエットが特徴のチェスターフィールドコートでもブートニエールがワンポイントとして存在感を示しています。
SEALUP(シーラップ)
ラルディーニ同様、メイド・イン・イタリーにこだわるファクトリーブランドのシーラップ。1935年にミラノで創業した当初は撥水性の高いレインウエアを中心に製造していましたが、1950年代からはデザイン性の高いアウターウエアの製造をスタートし、現在では世界有数のアウターウエアブランドとして知られています。
シーラップのコートは高品質でありつつも、決して主張が強くありません。コート本来の素材や作りのよさで勝負しているため、見た目はあくまでも上品でシンプル。ブランドロゴを大きく見せたり、ビッグシルエットにしたりといったトレンドに流されず、どこまでもミニマルなデザインを提供しつづける姿勢が大人の男性に支持される理由です。
ミラノの自社工場において製造されるコートは、クラシカルでエレガントなデザインと最新技術を融合しているのが特徴。モダンクラシックなコートを探しているのであれば、シーラップのコートを検討するのもいいでしょう。
まとめ
気温10度とひと口に言っても、最低気温10度であれば秋の終わりや春の始まりごろ、最高気温10度であれば冬本番ということになります。最低気温10度の日は脱ぎ着しやすい服装を、最高気温10度の日は防寒性を備えた服装を意識しましょう。寒くてもスタイリッシュに見せたいなら、今回紹介したアウターブランドのコートを参考にしてください。