カジュアルウェア
コートスタイルをスマートに格上げするうわさのセーター。
タートルネック、モックネックどちらが正解!?
ファッショントレンドスナップ170
2023.01.24
タートルネックセーターが突如としてネットやテレビを騒がせたのは、昨年の11月18日のこと。小池東京都知事のコメントの余波は、その後もしばらく続き、今までこのタイプのセーターに興味を示さなかった人から、ファッション系ユーチューバーまでかなりの人が影響を受けたと思います。
その後1カ月以上たって騒ぎは治まってきましたが、実際タートルネックセーターが活躍するのはこれから。個人的に昔から愛用していて、知り合いにもかなりお薦めしていたタートルネックセーターは、寒くなったときにこそ、その良さが実感できるもの。暖かい日が続いていた11月下旬から12月上旬では、その良さが伝わりにくかったな……と感じています。
実際ネットでざわついた時期には、「混み合った電車やバスでは首元が詰まっているので蒸れる」とか、「乾燥したオフィスでは首元がチクチクする」といった声も聞こえてきましたが、そうしたことを軽減しているものは探せばちゃんとあり、着こなしの幅もとても広いタートルネックセーターをワードローブに採り入れない手はない!というのが私の持論です。
ということで、今回は海外スナップを見ながらタートルネックセーターを解説。
今回のジェントルマンは、キャメルのコートにパープルらしきタートルネックですが、真冬でありながらマフラーをしないで登場。そのため、コートのえりのデザインが強調され、ジェントルマンのヘアスタイルと相まってモード感がバシバシ伝わってきます。
ここで見逃してはいけないのが、タートルネックセーターがモコモコした太い糸でざっくり編まれたものではなく、細めの糸で密に編まれたものだということ。色のチョイスがセンス抜群ですが、このハイゲージと呼ばれる編み方もこのジェントルマンのイメージを作るのに欠かせないポイントだったのです。
全身を見ると大人のタートルネックセーターの着こなしの手本と言えるスタイリング。パンツはネイビー系のクラシックなウールパンツですが、裾をシングルで股下を短くして、トレンドのサイドゴアブーツを合わせることで、エッジーな雰囲気を強く打ち出しています。
個々のアイテムは、かなりベーシックなデザインですが、ちょっとしたスタイリングの工夫次第でイメージが変わるといういい例ではないでしょうか。
今回の再現コーディネートはこちら。スナップのジェントルマンのコートは、襟の形やハンドウォーマーポケットが付いていることを見ると、ロングPコートと呼ばれているもの。Pコートは、ミドルかショート丈が原形と言われていますが、ドレス感や防寒性がアップしているロング丈のものが、最近のラグジュアリーブランドでは主流になってきています。