美しい時計

SIHH2019 ジュネーブサロン・リポート
パネライ

2019.03.15

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高級時計の新作がいち早く出そろう、毎年恒例の国際展示会・SIHH(ジュネーブサロン)がスイスで1月14日から17日まで開催された。ラグジュアリー感あふれる落ち着いた雰囲気の会場に、約2万3000人が来訪したという(主催者発表)。このSIHH2019から、主要ブランドの動向と、魅力的な新作をピックアップして紹介する。

回転ベゼルを備えた「パネライ サブマーシブル」で新作

1956年にパネライはエジプト海軍のために大型ダイバーズウオッチ「エジツィアーノ」を開発した。8日間巻きというスーパーロングパワーのムーブメントを搭載。ケース径60㎜のラージケースにはドット付きの回転ベゼルを備えていた。このダイバーズをルーツとするコレクションが「パネライ サブマーシブル」だ。「ルミノール」や「ラジオミール」にはない幅広の回転ベゼル(逆回転防止機構付き)を継承しており、これを回転させて大きなドットを分針に合わせれば、潜水の経過分などが読み取れる。

今年はこのコレクションをメインテーマとして、魅力的な新作が数多く登場した。それだけでなく、イタリア海軍の訓練を体験したり、フリーダイビングの世界チャンピオンと一緒にモーレア島で潜るなど、ユニークなツアー特典が付いた特別限定モデルが3タイプ発表されている。それぞれ極めて少数の限定品だが、新作のストーリーにちなんだ企画が用意されているので、パネライのファンは興味を引かれるのではないだろうか。

レギュラーモデルとしては、ケース径42㎜のサイズで2タイプの新作が追加された。カラーリングが異なっており、セラミック製の回転ベゼルとダイヤル、ラバーストラップをすべてブラックにした精悍(せいかん)なモデルと、ベゼルとラバーストラップをブルーに、ダイヤルをグレーにしたモデルがある。どちらもホワイトの蓄光式夜光塗料を塗布した大きなドットマーカーが浮かび上がるように見えるほか、スケルトンの大型針も愛嬌がある。300m防水の本格的なプロフェッショナルダイバーズだが、イタリアのおしゃれなセンスがあふれる仕上がりではないだろうか。

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「パネライ サブマーシブル-42㎜」。セラミック製回転ベゼルとラバーストラップをブルーにカラーリング。ダイヤルはグレー。大きなドットと針には蓄光式夜光塗料を塗布しており、視認性は極めて高い。自動巻き(キャリバーOPⅩⅩⅩⅣ)、パワーリザーブ約72時間。ケースはステンレススチール、直径42㎜、厚さ13.22㎜。300m防水。¥1,080,000(税抜き予価)、8月発売予定。

ケース素材に先端的な素材を採用したモデルも目立つ。「パネライ サブマーシブル カーボテック™」は、ケースやベゼル、リュウズプロテクターに炭素繊維(カーボンファイバー)を高圧で積層したカーボテックを採用。独特の筋目模様が特徴であり、チタンよりも軽量で傷や衝撃に強く、低アレルギーという。つや消しマットのオールブラックに、蓄光式夜光塗料のブルーが幻想的に映える。誤読を防ぐために、時分針と12時のマーカーだけはグリーンに発光する。暗い夜が逆に楽しみになるモデルだ。

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「パネライ サブマーシブル カーボテック™」。カーボンファイバーを積層した素材を切削して成形しているため、独特の筋目模様は2つとして同じものがない。自動巻き(キャリバーOPⅩⅩⅩⅣ)、パワーリザーブ約72時間。ケースとベゼル、リュウズプロテクターはカーボテック、直径42㎜、厚さ13.22㎜。300m防水。¥1,980,000(税抜き予価)、12月発売予定。

15年間にわたってパネライのアンバサダーを務めている世界的な冒険家、マイク・ホーンにインスパイアされた新作も、天然資源を採掘したものではなく、リサイクルで集められたチタンを再利用したEcoチタンをケース、リュウズプロテクター、ベゼル、そしてケースバックに使用している。高級時計では世界初の導入という。ストラップも飲料水のボトルなどに使われたPETのリサイクル。ダイヤルは2層になっており、くりぬかれたマーカーの下部に塗布された蓄光式夜光塗料のグリーンがシャープに映える。目盛りを立体的にレリーフした回転ベゼルも印象的。

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「パネライ サブマーシブル マイク・ホーン エディション」。チタンをリサイクルしたEcoチタンをケースとベゼル、リュウズプロテクターなどに採用。自動巻き(キャリバーP.9010)、パワーリザーブ約72時間。直径47㎜、厚さ15.95㎜。300m防水。¥2,290,000(税抜き予価)、11月発売予定。

掲載した商品はすべて税抜き価格です。

問/オフィチーネ パネライ 0120-18-7110

プロフィル
笠木恵司(かさき けいじ)
時計ジャーナリスト。1990年代半ばからスイスのジュネーブ、バーゼルで開催される国際時計展示会を取材してきた。時計工房や職人、ブランドCEOなどのインタビュー経験も豊富。共著として『腕時計雑学ノート』(ダイヤモンド社)。

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